【特集】オレが楽しいと、家族も楽しい!ーO父CHANS特別篇ー
自分と家族、双方が楽しむためのヒントを提供する本特集。今回は“育休”の実態についてリサーチ。実際に育児休業・育児休暇を経験した3人のオトーチャンの率直な感想や苦労話をご紹介しよう。
“イクメン”なんて言葉がもてはやされる昨今だが、2017年度の時点で男性の育児休業の取得率はわずか5.14%。20年前の0.12%と比較すれば伸びているが、未だに限られた人しか取得できていないのが実態だ。
だが、そもそもこの「育児休業」は、法律によって定められた休業制度で、原則として子供1人につき1回、出産日から1歳の誕生日を迎える前日まで申請できる。そして、一定の条件を満たせば、仕事を休んでいる間に「育児休業給付金」が支給される。それなのに取得率が伸びていないのは、もしかしたら育休に関する認知が進んでいないのもひとつの原因かもしれない。
そこで今回は、実際に育休を取得した経験を持つオトーチャンたちにその内実を聞いた。
ケース1:ソーさん「育休取得をきっかけに、人生の針路を変更」
最初に話を伺ったのは、大手商社に勤めるソーさん(33歳)。子供が生まれた2015年5月から保育園のならし保育が終わる2016年4月末までの約11ヵ月を育休期間として過ごしたという。どんなきっかけから取得に踏み切ったのだろうか?
「大きな理由はないのですが、ふと思い立ったんです。周囲に育休を取得している人がいないからこそ、自分で体験してみたいと考えて」。
そんなソーさんは、育休を取得したことが自分の人生を考え直すターニングポイントになったそうだ。
「子供とゆっくり過ごすことができたのはもちろん、引っ越しや旅行、さらには株取引や不動産売買などに時間を費やすことができました。仕事ばかりだと毎日をなんとなく過ごしてしまいがちですが、ゆっくり考える時間ができたことで、よりワクワクする人生へと針路を変更する機会になったと思います」。
では逆に、育休取得中や育休取得後に困難なことはなかったのだろうか?
「何の困難もありませんでしたね。それどころか、生まれてきた我が子と間近で触れ合うことができたので、とても幸せな日々でした。それに、取得後はさらに生き生きと自由に仕事ができるようにもなりました」。
子供が生まれたことをターニングポイントとし、自らの人生を考え直すことができたソーさん。育休を有意義に過ごせた理想的な事例といえるだろう。
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