サーフ&スケートカルチャーの発信地、カリフォルニアはベニスビーチ。伝説のスケーター集団「Z-BOYS」誕生の地であり、その格好良さは映画『ロード・オブ・ドッグタウン(Lords of Dogtown)』を観れば一目瞭然だ。
今回、そんな街をコンセプトにしたスニーカーがジミー チュウから登場した。その名も「CHOO V.B.C」。V.B.Cとは「Venice Beach California」の略である。
パッと見、ジミー チュウにしてはやや控えめなデザイン……? いやいや、エレガントなモノづくりに定評があるブランドのエッセンスが随所に詰まっており、クラフツマンシップの塊といえる仕上がりなのだ。横から、上から、後ろから、舐めるように見ていこう。
横から見てまず目が行くのは、スケートシューズ由来らしい厚めのソールだ。これは「モールドソール」と呼ばれるもので、鋳型に素材を流し込んで成型して作られている。メリットはデザインの自由度が上がるだけでなく、履き心地も向上させること。
そして、ソールからせり上がった白いラバー部分は、どこかオーリーパッチを思わせる。履き心地も見た目もしっかり、スケート由来というわけだ。
ずんぐりとしたソールがスケシューのストリート感を表現する一方で、アッパーには上質で厚みのあるスエードを使用することでジミー チュウ本来のエレガントさも忘れていない。アイレットを配した部分はカーフレザーに切り替え、モノトーンデザインでも奥行きある仕上がりになっている。
そして、ヒールにはアイコニックなスタースタッズが施され、アウトソールもよく見ると、たくさんの星が主張している。
新作「CHOO V.B.C」は、前出のレースアップのほかスリッポンも用意。カラバリはともにブラックとホワイトの各2色展開だ。
エレガントに魅せるスケートシューズ。その魅力がわかるのも、いろんなカルチャーを知り、いろんな服を着て、いろんなスニーカーに心動いてきたオーシャンズ世代だからこそ。
TOKYO2020が迫るほどに高まるスケートボード熱に合わせ、こんなスケートシューズで足元を飾ってみるのも一興だと思うのだ。
[問い合わせ] ジミー チュウ 0120-013-700 谷澤修太朗=文