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農具・種苗・肥料、すべてを農園側が用意。日々の管理も代行可能


提供されるサービスのなかで、初心者にとって特に魅力的なのは、やはり「菜園アドバイザー」と呼ばれるスタッフの存在だろう。

シェア畑

主に野菜づくり経験者が担当しており、農作業のノウハウや基本的な知識を教えてくれるという。

「時期によってどんな野菜を育てると良いかなどをまとめた『作付計画』も、運営側で作成したものが利用できるようになっています。種苗もサービスの内に含まれているので、利用者が用意する必要はありません」(多田さん)。

ウネ いつ・どの作物を植えるべきか、掲示板などでも教えてくれる。この写真はお手本となる畑。


さらに、農作業に必要な器具や肥料など、すべてのアイテムを農園側で完備している点も『シェア畑』の特色だ。

スコップ スコップをはじめとした、基本的な農作業の器具はすべて借りられる。


つまり、ほぼ手ぶらに近い状態で野菜づくりを楽しむことができるのである。

設備 草刈鎌、麻ひも、肥料を計る計量カップまで常備。なんとも心強い。


野菜づくりといえば、小まめな世話が欠かせないと思っている人も多いだろうが、『シェア畑』の場合は、その心配もないという。

「畑での野菜づくりは、プランターでの野菜づくりとは異なり、毎日水をあげたりする必要はないため、頻繁に農園を訪れなくても大丈夫。夏場なら週に1度程度来園して、雑草取りや追肥などの作業を行うだけで、すくすくと野菜が育つはずです。さらにそれでも通う期間が空いてしまう場合は、有料オプションで作業の代行も行なっています」(多田さん)。

ちなみに『シェア畑』の野菜は、化学農薬を使用せず、自然由来の有機肥料で栽培されているため、子供たちと一緒に農作業をしたり、食育に役立てたりする場合でも安心できるそうだ。

シェア畑

できるだけ手軽に農業体験をしたい人はもちろん、農業を通じて家族や仲間との絆を深めたい人にとって、かなり魅力的な存在といえる『シェア畑』。

エリアや区画の大きさによって価格は農園ごとに異なるが、月に6000円から1万円程度。ほとんどの場合、9000円前後で自分の菜園が持つことができる(別途入会金が必要)。週末ファーマーを目指すなら、ぜひチェックしてほしい。

 

石井敏郎=取材・文 山本恭平=写真

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