「アメトラの祖」ことブルックス ブラザーズが今年、日本上陸40周年を迎えたってことでさっそく買い物に行ってみたら……何やら見慣れないショッパーが付いてきた。
いつものショッパーはネイビー地に金色の文字だったはずだけど、これはどういうこと?
ブルックス ブラザーズといえば、1818年にニューヨークで創業。今ではみんなが手にするボタンダウンのシャツ(ブルックスの正式名称はポロカラーシャツ)の生みの親であり、あのケネディやウォーホルといったアメリカンヒストリーの重要人物たちが愛用したブランド。その海外初進出は意外にも日本で、1979年8月に開いた東京・青山のフラッグシップストアが、その第一店舗目となる。
アイビーやアメトラが流行していた当時、ブルックス ブラザーズはその権威として日本の若者(今の50〜60代の洒落者たち)から高い支持を獲得し、そのショッパーをバッグとして使うのはある種のステータスであった。
それが例の白いショッパーで、これは、日本上陸40周年記念で復刻したスペシャルバージョンなのである。
1979年当時は、サイズや種類にいくつかのパターンがあったらしいが、そのなかで唯一現物を確認できた通称「シャツバッグ」からロゴやデザインを参照し、手提げのショッパーとシャツバッグを復刻。それが、8月1日から1年間だけ、全国のブルックス ブラザーズで使用されている。
初上陸以来40年の間に日本全国に拡大し、現在は野球日本代表のオフィシャルスーツパートナーにもなっているブルックス ブラザーズ。40周年を記念し、今年5月には東京、明治神宮外苑室内球技場にて日本初のランウェイショーをおこない、店舗には8月21日からメモリアルな限定アイテムも続々と並ぶ予定なので、この機会に一度足を運んでみてはいかがだろうか。
40年前を知る人なら、当時のよろこびが蘇って頬が緩むかもしれないし、知らない人はブルックスの気の利いた復刻に懐が緩むかもしれない。
商品にまつわるすべてが買い物の楽しみなんだよな、と改めて感じる、小さくてもうれしいニュースである。
[問い合わせ]ブルックス ブラザーズ ジャパン0120-185-718 谷澤修太朗=文