「木彫り熊の故郷は、スイスです」。
—どういうことですか?安藤 さっきお話した徳川義親さんが、スイスで見つけた木彫り熊を持ち帰るんです。それをお手本に作り出したんですね、八雲で。
—スケールが想像以上にデカいですね。安藤 だから沼にハマっちゃうんですよ。ハマりすぎてエキシビションまでやるし、本まで出すし。
—本も出すんですか?安藤 はい。384ページ、オールカラー、糸かがりの贅沢仕様。図鑑みたいな本を作りたくて。エキシビションは実は、その出版記念も兼ねています。
「KUMA-BORI ZUKAN」全2000部限定。表紙は2種で、ピンクが通常版で6000円。グレーは八雲限定700部で5000円(ともに税別)。—確かに奥深いですね、木彫り熊の世界。安藤 そうだそうだ。最後に、これ見てください。
—えーっと……今までのと何か雰囲気が違う気がしますが……。安藤 これは山形で昭和35年に彫られたもので……
「ツキノワグマなんです」。

そう、北海道の木彫り熊はヒグマなのである。
身近にあるのに、意外と知らない木彫り熊の尽きない話。聞いているうちに沼にハマる気持ちもわかってしまうから少し危険な気もするけれど、エキシビションに行ったらきっと楽しいに違いない。めくるめく木彫り熊の沼、皆さんもご堪能を。
[イベント概要]
『東京で、熊さんかい? by 東京903会』会場:クラスカ ギャラリー & ショップ DO東京都目黒区中央町1-3-18会期: 8月10日(土)~9月8日(日)開館:11:00~18:30