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2019.08.06

ファッション

汗だくな日、仕事のシャツの下に着る肌着のベストを探求 


働く男の夏対策●これからの季節、働く男にとって強敵なのが、毎日上昇していく不快指数。体のジメジメも、ときには人間関係のジメジメも御免被りたい貴方のために、夏の仕事をサラサラにするアレコレを紹介する。


ビジネススタイルに欠かせないドレスシャツ。多くのビジネスマンは、ウィークデイのほとんどで袖を通すものだ。

そんなドレスシャツは、「下着とみなして素肌に直接着るべき」と昔からよく言われるけれど、外を歩くだけで汗まみれになってしまう日本の真夏に、それを実践するのは酷な話。

だからといっていつもの無地Tを着て、汗ばんだシャツの下に透けて見えるのも避けたい。ではどうすべきか?

「相手を不快にさせないためにどうするか?」を基本に考えれば、夏のビジネススタイルも難しくないと語る山本晃弘さん。


そんな悩める貴方の疑問を、ビジネススタイルを熟知するエキスパート、山本晃弘さんにぶつけて聞いてみた。

 

Q.「真夏のシャツの下に着る、最適なTシャツってなんですか?」


——ビジネススタイルで悩ましいのは、シャツのインナーをどうすべきかということなのですが。

山本 そうですね。自分もドレスシャツの下には何も着ないのが常識だと、かつては言っていました。でも2009年に、ある読者から「シャツが汗でビショビショになった状態では、他者に好印象を抱かせることはできない」と、指摘されたんですね。そこで考えを改めました。

——では、端的に言えば、ビジネスでもシャツの下に下着を着ることはOKということですね。

山本氏は「ドレスシャツの下に何も着ないというルールは、今となっては時代遅れ」だという。


山本 OKです。それで自分もそれを満たすインナーを探したのですが、行き着いた結論が、ベージュの深いUネックかVネック、しかもシームレスの下着なんです。

——今では、そういったインナーも割とよくありますね。

山本 そうなんです。今では普通の提案なのですが、自分が雑誌で提唱した当時は、多くの非難を浴びましたよ。スタイリッシュな男がやることではないと(笑)。

例えば……「シーク」のインナー

白シャツのなかに着るインナーの先駆者といえば、こちらの「シーク」。超長綿糸とポリエステルをベストバランスでブレンドした生地を使って仕上げたボディは、ドライタッチで快適。しかも汗染み防止加工を施している。4800円/グンゼ 0120-167874


例えば……「ユニクロ」のインナー

爆発的な人気を誇る「エアリズム」仕様のシームレスVネック。接触冷感、抗菌防臭、消臭など、ビジネスマンにありがたい機能が満載だ。990円/ユニクロ 0120-170-296


——では、「ベージュの深いUネックかVネック、そしてシームレス」という結論に至った理由は、何なのでしょう?

山本 まずは、ノータイでシャツの襟元のボタンを開けたときに、下着を着ていることがわからないこと。そうなると、インナーのネックは深くなければいけません。

そして、縫い目や凹凸が上に着るシャツに響いたりしないためにはシームレスでなければならない。さらに、白シャツを着ても外からまったく透けないということで、色はベージュがベストなんです。

山本氏もシャツの下にはインナーを着ているが、上記の条件を満たしていれば、快適なうえに、他者に着用していることがわかってしまう心配もない。


——なるほど。「襟元から見えず、透けない」ために必要なのが、先ほどの条件なんですね。

山本 そうです。実は、そういうインナーを有効活用することは、女性は以前からやっていたことです。今では、メンズでもそういったインナーが売れ筋になっています。暑い夏には、特に買い求める人が多いですね。ビジネススタイルも時代とともに変化しているということです。

 


[話を聞いた人]
山本晃弘(やまもと てるひろ)さん
いくつものメンズ雑誌の編集を経て、2008年に編集長としてアエラスタイルマガジンを創刊。2019年に独立し、自身の会社”ヤマモトカンパニー”で活動しながら、同誌のエグゼクティブエディター兼 WEB編集長も務める。着こなしルールやビジネスマナーはもちろん、服飾史にも精通したご意見番。https://asm.asahi.com


高橋絵里奈=写真 長谷川茂雄=編集・文

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