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2019.07.31

あそぶ

タップダンスには続けられる理由がある。ビギナーに贈る、タップの始め方と楽しみ方

連載「37.5歳から始める、タップダンス」
新しい趣味を提案する連載「オーシャンズとレジャー」。今回は、華麗な足さばきから奏でる音で人々を魅了する「タップダンス」に注目。世界的タップダンサー・熊谷和徳さんが主宰する「KAZ TAP STUDIO」には、一体どんな人が集まり、どんなレッスンを受けているのか。これからタップダンスを始めたいと考えている人のために、リアルな様子をお届けしよう。

東京は中目黒。駅を出て3分ほど、桜並木で有名な目黒川沿いを歩くとアンティークなビルが見えてくる。その地下1階にタップダンスのレッスンスタジオ「KAZ TAP STUDIO(カズ タップ スタジオ)」がある。

スタジオ (Photo by makoto ebi)


カズ タップ スタジオは、世界的タップダンサー・熊谷和徳さんの拠点として2008年に作られたスタジオだ。普段ニューヨークに住む熊谷氏が日本滞在時の練習用スタジオとして使ったり、彼自らが生徒たちに教えるワークショップを開催したりすることもある。また、ほかのタップダンサーたちとの交流の場にもなっている。

ここでタップダンスを始め、ライフワークとして続けている生徒たちは約100人。駅から近いので東急東横線を通勤圏にする人はもちろん、恵比寿や六本木からのアクセスも良く、通うには最適なロケーションだ。

カズ タップ スタジオに通う人たちは、はたしてどんな理由でタップダンスを始めたのか。そして、どうして続けることができるのか。実際の生徒と講師の方に聞いてみた。

内海さんと米澤さん 生徒でフリーランスライターの内海織加さん(写真左)と、講師の米澤一輝さん(写真右)。


まず、どんな人がタップを始めるのだろうか? 講師の米澤さんに聞いた。

「このスタジオには、いろいろな方々がいらっしゃいます。中目黒はさまざまなダンススタジオが集まっている街ですので、習いごととして始める小さなお子さんもいれば、30~40代のサラリーマン男性もたくさん。上は80歳の方も。和さん(熊谷和徳)のタップを観て感動してきた、という女性も多いです。男女比でいうと、男性は3~4割でしょうか」(米澤さん)。

米澤さん 米澤さんは11歳のときに兄と一緒にタップダンスを始め、そこからタップの世界にのめり込み、職業としてやっていくことを決めた。


男性よりも女性の比率が多いというのは意外だ。生徒の内海さんはどんなきっかけで始めたのだろう?

「元々音楽は好きだったのですが、大人になってからは演奏もダンスもこれまでやったことがなくて。でも30代後半になり、仕事とは関係のない、まったく新しいことを始めたいという想いが強くなっていたんです。そんなとき、候補のひとつであったタップダンスについて検索し、このスタジオを見つけました。

でも私、これまで身体を動かすということに縁がなかったんですよ。体育も5段階評価の2でしたし(笑)。スタジオに足を運ぶ前は、続けられる自信がなかったです」(内海さん)。



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