さて、沙也佳さんの本業はネイリスト。小さい頃から子供用のマニキュアで自分の爪を塗っていたというから天職だろう。
「この間も『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するスタンド、セックス・ピストルズを爪に描いてツイッターに上げたらめちゃめちゃバズりました」
ママは「さやちゃんは美人なのに気さくなのがいいところ。あと、私の爪も塗ってくれるから好き」と笑う。
「初出勤のとき、なかなかお座敷に行きたがらないから理由を尋ねると、恥ずかしそうに『靴下に穴が開いているんです』と告白した」という、心がやさしくスモークされるエピソードも聞けた。
そんな沙也佳さんが3年前からハマっているのは、なんとキックボクシング。格闘技が好きで、ずっと観ているうちに自分でもやりたくなったそうだ。
「そうそう、元WBA世界スーパーフェザー級チャンピオンの内山高志さんが、すぐ近くにジムを開いたんですよ。いつか、この店にも飲みに来てほしいな」
ところで、お座敷に吊るされている鱗のようなものがずっと気になっていた。ママに聞くと「ああ、あれは鯨のヒゲ。私、この店の前は別の場所で鯨料理のお店をやっていたんです」。
「店を始めて2カ月後に商業捕鯨が禁止になったの。鯨肉は仕入れられるけど、やっぱりなんとなく気まずかった(笑)」
こうして、燻製料理の店に鞍替えしたわけだが、今もあちこちに鯨時代の名残がある。
ちなみに、「煙人」というステキな店名もママが考案したんですか?
「いえ、あれは主人。ふたりで考えているときに『降ってきた!』って(笑)」
主人とは「電撃ネットワーク」のメンバー、ギュウゾウさん。
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