AIRといえば「ジョーダン!」と口を衝いてしまう人はきっと、90年代にスニーカーに傾倒した口。はたまた、
AIRといえば「ウォーク!」という人もまた、90年代にスニーカーに傾倒した口だろう。
今回の話は両方の人に伝えたいのだが、その主役はAIR WALK(エアウォーク)である。
オールドスクールからニュースクールへのスケートボードカルチャー変換期、エアウォークはカリフォルニアで生まれた。1986年のことである。
スケートのトリックのムードを的確に表現した“エアーを歩く”なんて名前のブランドは瞬く間にスケーターたちの心を掴み、その熱はすぐにファションシーンに伝播。90年代のストリートでは、あの「A」ロゴが入ったスニーカーが大きな勢力を持っていた。
そのなかでも支持率が高かったモデルが「OUTLAND D.BOOTS(アウトランド Dブーツ)」である。
コロッとしたフォルムと太めのステッチ。野暮ったさと愛くるしさの中間をいく独特なデザイン。ほかにはないスニーカーとして当時、唯一無二のポジションを確立していた名作なのだが、ブームのあとは人知れず廃盤に。ファンからは復刻の希望がありながらも、知る人ぞ知るモデルとして日の目を見ることはなかった。
しかしこの夏、ついにコイツが復刻するという。
スエードアッパーにアウトランドソール、ステッチングまで。実によく再現された本作。
改めて見てみると、このボリューム感がどこか、昨今の「ダッド系シューズ」に通じるところがある。つまりは今っぽさも加味して履ける一足と言える。
となれば、AIRと言えばジョーダン派もウォーク派も、当時を知る人もそうでない人も。チェックしておいて損はないはずだ。
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