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働く40代へ。汗ばむ”人生の正午”は、人間関係にも熱中症対策を
働く男の夏対策●働これからの季節、働く男にとって強敵なのが、毎日上昇していく不快指数。体のジメジメも、ときには人間関係のジメジメも御免被りたい貴方のために、夏の仕事をサラサラにするアレコレを紹介する。
もうキャリアも立場もある40代の会社員には、働き方や人間関係にも暑さ対策が重要である。
理解し合うのが難しい若手に、残り時間が見えてきた会社員生活、そしてそれぞれの道を行く同期や元同期たち。
40代が踏み外しやすい、仕事と人生のよくある落とし穴。その傾向と対策を、人と働き方のプロフェッショナルである曽和利光氏に伺った。
「人生の午後」にさしかかって
その昔、心理学者カール・グスタフ・ユングは40歳前後の時期を「人生の正午」と呼んだそうです。ひとりの人生を一日の太陽の運行になぞらえて、人生を「少年」「青年前期」「中年」「老年」という4つの特徴ある時期に分けました。
40代(私もです)はまさに「人生の正午」を過ぎて午後にさしかかった中年です。ユングは特にこの中年期を最大の危機を迎える時期と考えていました。
というのも、午前と午後では太陽が昇るのから沈むほうへ、正反対に向かう「人生大反転」の時期だからです。
「終わりの始まり」を予感する時期
40歳を越えると「いつまでもこれまでのようにはいかない」ことを感じるようになります。まず、身体的、精神的な衰えが生じてくることがひとつのきっかけでしょう。私も40歳を境にめっきり酒量が減りました。健康診断もオールAとはならなくなります。
もっとシリアスな話をすれば、年齢の近い人が亡くなることが珍しくなくなります。「人生は有限」「自分は死すべき存在」ということを肌身で実感します。
これからは人生を徐々に手仕舞いしなければいけないという「終わりの始まり」を予感する時期だとも言えましょう。
組織においても「午後感」がひしひしと
また、会社など自分が所属する組織においても「午後感」が出てきます。社会的成功を目指してさまざまな犠牲を払いながら邁進してきたのに、出世競争もある程度結果が見えてきて、焦りが出てきます。優雅なアフタヌーンティーの雰囲気ではなく、日が陰ってきて空がどんより曇り始め、ジメジメしてくる雰囲気です。
自分の人生の「午前中」に頑張ってきたことを意味あるものにしたい、逆に言えば、これまでの頑張りは無意味だったのではないかという焦燥感からの汗が湿り気を生じさせるのです。虚無感ほど人を苛むものはありません。さて、このような我々40代は一体どうすれば良いのでしょうか。
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