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妻が専業主婦でも、家の仕事を丸投げして放置はNG!


また、もっと根深い原因があるケースもあります。

子供が赤ちゃんや乳幼児の頃、いちばん子育てが大変だった時期に、夫がまったく家庭を顧みずに、独身の頃と同じような生活をしている場合です。長年の不満が妻の中に積もり積もっているということもあるようなのです。

先日、妻から邪険に扱われることに不満を言っている男性(3人の子供のパパ、妻は専業主婦)に、よくよく話を聞いてみたら、驚くほど家事・育児に貢献していないことがわかりました。

育児といえば、たまに妻が休日に出かけるときに子供のお世話をするくらいで、普段はまったく何もしていない様子。平日も週末も、独身時代と同じような自由な生活ぶり。

おそらくこの10年ほどの、夫のそういう態度から、「夫=役に立たない=邪魔」というふうに妻の中にインプットされてしまっているのではないかと思いました。

しかし、夫側の言い分としては、「妻があまりにも冷たすぎるから、家にいたくなくなり、家のことなど手伝う気にもならない」とのこと。

このような事態を招いた原因の根本は、どちらにあるのか、双方の言い分をじっくり聞いてみないとわかりませんが、このようにして夫婦間の溝は深まっていくのだな……と思いました。

妻が専業主婦だからといって、家事も育児もすべて丸投げしてしまうと、こういうことになりがちです。

仕事でも、取引先や同じチームのメンバー、部下などに対して何のフォローもせずに仕事を丸投げしていたら、心が離れて、思うように仕事が進まなくなることがありますよね。家庭でも、そこは同じなのかな……と思います。

実際には家事・育児を妻に全面的に任せることになるのだとしても、少なくとも日頃から、妻を労う、感謝を伝える、何か大変なことや困ったことはないかなど、妻へ気遣いを示すことによって、家での自分の居心地の良さが変わってくるのではないでしょうか。

 

相馬由子=取材・文
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。会社員の夫と、小1の娘の3人家族。ここ数年は、子育てをテーマにした仕事を数多く手掛けている。
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