キャンプフェスとは、テントやキャンピングカーでアウトドアを楽しむキャンプと、アーティストやバンドが集結して、さまざまなライブを楽しめる音楽フェスが一体になったイベント。
音楽以外にも、さまざまなアクティビティを体験できたり、あるいはグルメが堪能できる屋台が出店しているのも魅力のひとつだ。
企業やブランドの出店なども多く、かつ夜中まで音楽で騒いでいるイメージもあり、生粋のキャンパーの中では好き嫌いが分かれるイベントかもしれない。
しかし実際に体験してみると、音楽好きな大人たちにも、外遊びを楽しみたい子供たちにも、両方にベストな環境だった。今年初めて開催されたWOWOW主催のキャンプフェス「FUJI&SUN’19(フジ&サン’19)」のレポートとともに、キャンプフェスの魅力をまとめてみた。
アーティストとの距離が近い音楽ライブ
野外フェスというと屋外の巨大なステージで大音量のライブというイメージもあるかもしれないが、キャンプメインのフェスではステージングもパフォーマンスもどちらかというと控えめに演出されている。キャンプ場や広大な草原にシンプルなステージを設置して、観客エリアも芝生に寝そべりながら聞くという“チルアウト”なスタイルが主流だ。
そして、大体のステージはアーティストと観客との距離が近い。普段であればアリーナ席のチケットを確保するのが難しいアーティストも、キャンプフェスであれば“目と鼻の先”で堪能できるのも魅力だ。
しかも、オーシャンズ世代にとってはたまらないアーティストが揃っていることも多い。キャンプフェスを主催する企業のターゲットが30〜40代のファミリー層であることも多く、そうした観客にマッチした、'90年代から活躍する実力派がラインナップされているのだ。
「フジ&サン’19」でも、邦楽ではチャラ、Bird、クラムボンなど、若い頃にヘビロテしたアーティストがラインナップされながら、ブラジル音楽界の巨匠であるエルメート・パスコアール・グループといった渋めの実力派も登場していた。
大人も子供も満足。アトラクション満載のキッズエリア
キャンプフェスではファミリー層を意識して、子供も楽しめる遊具やワークショップを提供しているところが多い。昔好きだった音楽を我が子に聴かせるだけでなく、しっかり外遊びを楽しませることもできるのだから、まさにファミリーにうれしい環境だ。
「フジ&サン’19」の開催場所は、静岡のキャンプ施設「富士山こどもの国」。ここはもともと子供の外遊びを最大限に楽しむ遊具やアトラクションが充実しており、音楽ステージはそうした遊び場の近くに設営されていた。
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