37.5歳から旅立つ、マネークエスト Vol.5
誰が言ったか知らないが「人生はゲームみたいなものだ」という名言がある。確かに、人生なんて、リアルなRPGみたいなものかもしれない。実際、RPGも人生も、お金は大事だし……。この連載では、人生に困らないだけの「お金」を手にする方法を身につけるためにクリアしなければいけないミッションを「マネーRPG」と命名。マネー賢者の元へと修行に赴き、お金に困らないためのスキルを身につけていく。37.5歳、まだまだ遅くない。いざ、旅立ちのとき!
「37.5歳から旅立つ、マネークエスト」をはじめから読む 貯蓄の大切さと、投資信託をメインとした投資入門のコツを知った我々。これまで何もしてこなかった分、ガンガン攻めに転じていきたいところだが、ちょっと待った。何があるかわからない人生、“守り”の考え方も必要かも。
そういえば生命保険・健康保険も勧められるがまま加入したけど、どう見直せばいいのだろう……。そもそもの「保険との付き合い方」と、40歳手前での保険見直しのコツを学びに出かけよう。
保険の見直しは、①保障額、②保険の形、③期間をチェック
今回、我々が訪れたマネー賢者は、ファイナンシャルプランナーの平野雅章さん。大手保険ショップ運営会社のマーケティング部門でPRや保険ショップの新ブランド立ち上げなどを手掛けた後、ファイナンシャルプランナーに転身した保険のエキスパートだ。
RPGでも敵にやられたときに回復するための薬草など、万が一の事態に備えたアイテムは必需品。より良いアイテムを求めるが如く、私たちも、より良い保険を装備しておきたい。
しかし、今加入している保険といえば、「えーと、何だっけ」という人も多いのではないだろうか。なぜなら、保険って複雑だから。
「まずは、
保障と保険の違いを知って、きちんと整理することが始めましょう」と平野さん。えっ……保障と保険って違うんですか?
「保障はリスクに対する役割を表しており、保険は保障を得るための個別の商品と考えるとわかりやすい」と平野さん。大別して整理すると、以下の通り。
とくに最近は
「就業不能保険」が売れ筋なのだとか。もし、社会人になりたての頃に保険に入りっぱなしになっていたら、これは装備しておきたいアイテムかもしれない。
平野さんからは、「40歳前後の人が社会人になりたてのときに入った保険と今の保険では、状況がかなり変化しています。なにより、本人のライフスタイルや家族構成も変わっていることが多いので、その点も加味して見直すといいでしょう」とアドバイス。
確かに、ネット系生命保険会社の台頭、保険料算出の基礎となる標準生命表の死亡率低下(つまりは、みんなが長生きになったということ)による生命保険料の引き下げなど、保険の変化は著しい。20年近く見直していない人は、見直す価値がありそうだ。でも、どうやって見直せばいいのだろう。
保険の見直しと聞くと、より掛金が安くて、手厚い保障の保険商品に乗り替えるというイメージがあるかもしれない。しかし、それは必ずしも正しくないという
「新入社員時代に加入した保険を解約して、40歳前後の今、改めて保険に入り直そうとすると、若いときよりも病気や死亡のリスクが上がっているので、結局は掛金が高くなることもあります」と平野さん。
むしろ、「
現在のライフスタイルにおいて、①保障額、②保障の形、③保障期間、の3つが適切かどうかを見直すことが必要」と教えてくれた。
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