この機会に引越しを本気で考える。
結婚後、将来マイホーム購入を検討していたり、キャリアアップの過程で引越しを考えているオトーチャンズもいるだろう。その最適なタイミングのひとつが保活のタイミングだ。今住んでいる場所が仕事面ではベストだとしても、保育園に入れないのであれば本気で引越しを考えたほうがいい。
職場への通勤時間、子供が成長する段階で変わる必要な間取り、転職や転勤などの有無、それらを総合的に判断して「入園から4年間住む家」を決めたり、「この機会にマイホームを買って生活基盤を作る」といった判断は、しっかりとした家族計画がなされれば、保活の時期こそベストなのである。
一度、入園しやすい市町村の不動産情報を見てみると良い。都心であれば中古物件は豊富にあるし、賃貸相場もエリアによってお手頃なところがある。電車の乗り換えのしやすさなどで、会社への距離が遠くなっても逆に通勤時間が短くなることだってある。物件をみながらいろいろシミュレーションしてみよう。
なお、地域ごとの保育園情報を仕入れるには自治体に直接相談するか、リアルな口コミが一番だが、時間がないオトーチャンズにはハードルが高い。そこでメディアを存分に活用すべきだ。
例えば、日本初の保活支援サイト
「EQG」や、ベビーシッターサービスを展開する
「KIDS LINE」などがそれに当たる。そもそも保活とは? そんな根本的な疑問にも答えてくれるので、訪れてみることが考える第一歩になるだろう。
そもそも保育園に入れるのは何のためか、改めて問うてみると良い。
共働き家族の家計維持のためという人もいれば、乳幼児のうちから他人との交わりや教育的な体験をさせたいという想いの人もいるだろう。いずれにせよ、「家族の指針」か「子供の成長」という視点であり、ここに「オレ自身の人生」の優先順位は低い。
優先順位が低いということは、「オレ自身の人生」を見直し、柔軟に変更することができるはずだ。
とはいえ、実際のところは急に仕事のスタイルを変えたり、育児休暇をとるのは難しいかもしれないし、まずは当面の収入の確保が最優先で自分の人生を振り返る余裕もないかもしれない。それでも、考えることを辞めないでほしい。オトーチャンズにとっては保活こそこれからの家族と自分の将来設計を本気で考える最良のタイミングなのだから。
島崎昭光=文 asacom.=イラスト