アクセサリーと聞いて真っ先にネイティブアメリカンなデザインを思い浮かべる、そんなドンピシャ世代こそ知っておきたい日進月歩のシーン最新事情。
現在進行形のネイティブアクセをご紹介。
①ハーマン・スミスのネックレス
母の代からナバホのシルバーアクセ職人という実力派のナジャペンダント。ディアスキンの紐を通したトップは1ドル銀貨に、直接スタンプワークを施した。
②ハックニー キャリアーズのネックレス
デザイナーはNYで生まれ、旅を通してネイティブアメリカンのアートや工芸に傾倒し、ハンドクラフトを貫く。ブラス製オオカミのトップがキュート。
③クレンドン・ピートのリング
スタンプワークや凹凸を付けるバンプアウトで柄を表現した、ナバホのアーティストの意欲作。アクセントになった赤い石はコーラル。
④レジェンドのバングル
湘南の工房でデザイナーが製作の全工程をひとりで行う職人気質な注目株。唐草模様のレリーフをK18YGで表現した美しさと立体感が秀逸。
⑤タロウ ワシミのネックレス
シルバーにK18YGをポイントとして利かせたペンダント。デザイナーの名前を知れば、イーグルモチーフへのこだわりにも頷ける。
⑥ブルース・モーガンのバングル
シルバーとK14YGのコンビ使いとスタンプワークは、どちらも40年以上のキャリアを持つ人気作家の得意とするアプローチ。その造形の完成度は3つ星!
⑦パット・プルイットのバングル
素材はステンレス、刻まれた独特の模様はレーザー加工によるものと、とにかく現代的な姿。ネイティブ系作家の中でも自由度の高い作風で知られるデザイナーのセンスをひしひしと感じられるピース。
⑧コディ・サンダーソンのネックレス
ネイティブ人気の立役者たる、言わずと知れたナバホの重要アーティスト。スタッズを思わせるチャームは、鋳造のスパイク2つを溶接して作られる。
⑨モリス・マスキットのネックレス
繁栄の象徴であるカボチャの花を模した「スクォッシュ・ブロッサム・ネックレス」はユニークなフォルム。ラグを作るウィーバー=織物工としても知られる変わり種の作家のもの。
⑩フィランダー・ビゲイのネックレス
その人気に反して製作数が少なく、入手困難な若手アーティストのひとり。メサ=卓状台地と太陽を表現したトップはトゥファキャストという手法によるザラッと感が味わい深い。
⑪チャン ルーのネックレス
水牛の角を削り出してトップに配した。旅がライフワークのデザイナーらしい、無国籍なネイティブ感が新鮮。
⑫ワディ クレイジー ホースのネックレス
ネイティブアクセ界の巨匠、シッピー・クレイジー・ホースを父に持つ気鋭作家。水たまりにできる波紋をイメージしたリップルというモチーフの中央にはターコイズをレイアウト。
⑬スカイ ブルー ホークのバングル
左右対称にあしらわれた幾何学模様は、さまざまな方向から矢が刺さる闘いをイメージしたもの。
⑭オリローズのリング
カービングを施したレザーにナバホの伝統的なアローモチーフをシルバーで配した、温故知新な逸品。
⑮ニードルズ×ジェラルディン ヤジーのバングル&リング
ナバホの家系に生まれた女流アーティストとのコラボで、ニードルズのアイコンのパピヨンも、こんなに重厚な雰囲気に。
⑯アイゼヤ・オルティスのバングル&リング
アクセ作家が少ないサンフィリペ族に生まれながら、優れた感性と繊細な造形で支持される才能のあるアーティスト。独特の模様は糸鋸を使い刻んでいる。
※本文中における素材の略称は以下のとおり。K18=18金、YG=イエローゴールド、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド、GG=グリーンゴールド、PT=プラチナ
渡辺修身=写真 柴山陽平=スタイリング