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■しかしそもそもクリケットって日本で“仕事”になるのか


木村は今、「ワイヴァーンズ」という早稲田大学を中心としたチームと共に練習や試合を行っている。現在38歳。プロ野球という“社会人経験”も15年ある。自ずと学生とはスタンスも違ってくる。
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そしてクリケットは今、日本ではまだ一切マネタイズされていない。自ずと「海外のプロリーグでのプレー」を目指すことになる。



「今、日本でクリケットをやっている選手たちは、“小さなピラミッドの頂点にすら立っていない”と思うんです。学生のうちはサークル活動の延長でプレーできます。社会人になって、他のスポーツは社会人リーグなどのいわゆる“ノンプロ”の場合でも、ほぼその競技に従事することを仕事と認められています。毎日練習して、試合してお金がもらえる。クリケットはまだまだ無理です。社会人になると土日しかプレーできない。お金のことはもちろんですけど、そこからもしかしたら成長曲線がぐっと高まっていくかもしれないのに、現状は趣味とか娯楽の世界でしかない。仕事のない週末にやるしかないわけです」。
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基本、誰も世界を目指していない。というか「クリケットを職業にする」という土壌がないのだ。それでも、そこでプレーしている人たちのクリケット経験は木村以上。

「僕は単に“元プロ野球選手”というだけです。教えてくれる方は先生だし、コーチです。僕なんかまだまだクリケットではペーペーなんですよ。だってクリケット歴たかだか数カ月ですからね。だから日々発見です。わからないことがあればものすごく素直に聞いてます。今は全部勉強」。

「それでね、僕今38歳なんですけど、毎日上手くなってることを実感するんですよ。このあいだ日本代表合宿に4日間参加したんですけど、そこでも“木村さん、この期間でめっちゃうまくなってますよ!”って言われて。野球を辞めてからそんな気持ちになれることなかなかなかったですよ。今はそれを純粋に楽しめてます」。

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