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夜泣きの対応で差がつく、夫の育児貢献度


名付けの自分ごと化、普段からのスキンシップ。これらを怠るとオトーチャンズには未曾有の苦境が待っている。「夜泣き」だ。

夜泣きは一般的には、生後6カ月から18カ月の期間に発生する「理由が分からないけど泣くこと」を指す。夜な夜な理由もなく泣き出し、確実に泣き止ませる方法もない。夜中突然の泣き声にたたき起こされ、長いときには1時間ものあいだ泣き叫ぶ赤ちゃんと向き合う。

昼間、仕事や育児でつかれた体には精神的にも肉体的にも堪える。極端なケースでは夫婦お互いイライラして関係が悪くなったり、育児ノイローゼになったり、なんてことも。

この具体的な解決方法がない夜泣きに対して、夫は妻にまかせっきりになりがちだ。とりあえずの抱っこも、慣れている母親のほうが落ち着くだろうし、母乳の場合はそれですませることもできる。そんな状況に甘えて、夜泣きしても気づかないふりをしていて寝入るなんて夫も。それは許されない!!

この夜泣き対応で差がつくのが、普段のスキンシップなのだ。よく「抱っこは父親より母親のほうが落ち着くものだ」という意見があるが、そうした意見に科学的根拠はない。それよりも「慣れ」のほうが重要だ。赤ちゃんは、抱かれているのが誰かを判別しているというより、ただ抱っこされて心地良い感触を体が記憶している。つまり、抱っこ慣れしているかどうか、という差だけである。

だからこそ、普段からスキンシップを図り赤ちゃんの体に「オトーチャンって心地良い!!」と記憶されるべきなのだ!

育児が苦手、それは単なる食わず嫌いのことが多い。母親メインになりがちな、生まれた直後の育児環境の中でいかに前のめりに赤ちゃんとの接点を増やしていけるか。この始まりのタイミングこそ、その後の育児への参加度を決定づけると言っても過言ではないのである。

 

島崎昭光=文 asacom.=イラスト

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