歳をとったと嘆くのも、頑張って若作りするのもおよしなさいな。
だって、歳とともに纏った渋みがあるからこそ似合うものだってあるのだから。そう、例えば今流行の20世紀レトロな、こんなアイテムたちなんかね。
何やらすごそうな復刻アイウェアブランド
ブランド名はシェイディ キャラクターという。もともとは’70年代、マンハッタンのアンティークショップのオリジナルとして企画され、当時はタート オプティカルというメーカーが製造していた。それが今回、数々のアイウェアブランドのデザインを手掛けるタミー・オガラ氏をディレクターに迎えて復活したのである。
当時のアンティークショップのオーナーらもアドバイザーとして加わるという、複雑な巡り合いと関わり合いによる復活劇だ。何やらすごそうだが、メガネフリークならずとも、このヴィンテージ感にはひと目惚れしてしまうけどね。
今の時代、“スポーツ感”が大事
ファッションとスポーツが距離を縮めている昨今。「扱うブランド」も「扱われるアイテム」も、シーズンを重ねるごとに幅を広げている印象だ。
まず「扱うブランド」に着目。上はイタリアファッション界の寵児、ピエルイジ・ボリオリが手掛けたトラックジャケット。さすがの立体的なパターンで、スラックスやタイドアップが似合いそうな仕上がり。
一方の「扱われるアイテム」はジャージーの上下だ。今季大人気のアイテムを、バスケのユニフォーム仕様に変更したビームスとのコラボ。ともに漂うのは、20世紀的レトロ感。これが、今の“スポーツ感”には不可欠のよう。
年齢も経験も重ねてきた今だからこそスッと馴染んでくれるクラシカルなアイテム。昔と変わらない懐かしい気持ちと、昔とは違う新しい印象を、きっと運んでくれるはずだ。
中村利和(BOIL)=写真 松田有記=スタイリング