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出産はオトーチャンズの想像を超える


さて、里帰り出産でも子供の出産時にはかけつけ、その感動の瞬間に立ち会える幸運な夫もいる。また、そもそも里帰りでなくとも「夫は出産に立ち会うか?」という点はそれぞれの選択があるだろう。

ある調査によれば男性の過半数は出産現場の立ち会いをするという。立ち会いと言ってもいろんなパターンがあり、部屋の外で待機するのもあれば、助産師たちの指示を受けながら出産を補助するといったこともある。オトーチャンズとしては、できることならどんな形式であれ出産に立ち会うことをおすすめする。妻の出産、我が子の誕生という自分史に残る出来事をその目で目撃することで、その後のオトーチャンズ人生の「自分ごと化」が強化されると思う。

ただ、妻が自然分娩を選択する場合は、夫もある程度の覚悟が必要だ。前回のコラムのりとおり出産の痛みは想像を絶する。その痛みに苦しむ妻を目の前で見続けるのである。

「妻が死んでしまうのではと思うくらい苦しそうだった」「付き合って以来始めて(痛みのあまり)『ふざけんな!』と悪態をつく妻を見た」など、先人オトーチャンズたちの動揺っぷりを物語るコメントは枚挙にいとまがない。

だから、出産のつらさを本などで読んだり、先輩オトーチャンズの体験談を聞くなど心の準備だけはしておきたい。立ち会い時にオロオロするのだけは避けよう。一番不安で、一番戦っているのは妻なのだ。

妻の出産直前と出産直後。それはこれまでの出産準備期間のクライマックスでもあり、その喜びの後に続く長い長い子育て生活のはじまりでもある。オトーチャンズはその節目の感動を存分に味わいながらも新しいライフステージへのステップをスムーズに進められるよう準備を怠らないようにしたい。



島崎昭光=文 asacom.=イラスト

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