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勃起改善薬が血管にアプローチ



――ちなみに現在のED治療はどんなことをするんですか?

ほとんどの場合、ED治療は、バイアグラやシアリスといった勃起改善薬による投薬治療のみ。その効果は目覚ましく、私の経験では、不妊治療に訪れたED患者の8〜9割の症状が改善しました。

勃起改善薬が狙うのは、ペニスの海綿体に存在する「PDE5」。この酵素は血液の流れを悪くしたり、海綿体に血液が貯まらないようにしたりする働きを持っています。

EDの一因になるこの酵素の働きをブロックすれば、血管が拡張され、勃起も促進されるという仕組みです。

――勃起改善薬も血管に作用するんですね。

勃起改善薬自体は、陰茎の血管を拡張して血行を良くする、というシンプルな薬です。ほてりや頭痛といった一過性の副作用もまれにありますが、多くの人にとっては、ほとんど副作用のない、“体にいい薬”だと知ってほしいですね。

ただし、これまで述べたようにEDを未然に防ぐには、血管を健康に保つことが大切です。研究では、肥満を予防して、運動不足を解消すれば、勃起障害のリスクが低下することが明らかにされています。

――元気な血管を持っていれば、いつまでも勃起できるというわけなんですね。

意外かもしれませんが、理論的には80歳、90歳になっても勃起はできるんです!


心筋梗塞も脳卒中もある日突然起こる病気だが、血管を健康に保つことで発症リスクを大幅に減らすことができる。

朝勃ちが減ったり、アソコの勃ちが悪くなったら、病院で血管の状態をチェックしよう。小堀先生の言うように、“EDは血管のイエローカード”なのだ。

「知らないと怖いカラダのサイン」とは……
加齢とともに、我らのカラダに忍び寄るさまざまな不調。いつどんな病気に罹るかわからないからこそ、小さな変化に敏感でありたい。ということで、危険を知らせるカラダのサイン集をお届け。
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押条良太(押条事務所)=取材・文

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