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海外のアクティブ・ラーニング実践例 ~オランダの小学校から~

自発的な学びであるアクティブ・ラーニングを行うことは、子どもたちが自分自身で「なにを理解できていて、どこの部分は曖昧で間違えやすいのか」を把握することにも役立ちます。

それは、異なる能力や個性、達成度の子ども達が、それぞれのペースで参加できる学習にも有効であるともいえるでしょう。

日本よりも早くからアクティブ・ラーニングをはじめている国のひとつが「オランダ」です。

オランダでは、1985年に幼稚園が廃止され、幼児教育は小学校からスタートします。小学校には、早くて3歳から入ることができ、1年生の一学年には4〜6歳の子どもが混在しています。



個人差がいちばん大きいこの年齢層のクラスでは、文字の読み書きや数の概念の理解などは、子どもによってさまざま。担任の先生は、成熟度の異なる子どもたちだいたい20〜25人をひとクラスにまとめ、授業を進行していきます。効率よく授業を行わざるをえないため、授業の中では子ども同士の学び合いも活発に行われます。

遊具も、年齢ごとのあそび道具を全てそろえられるスペースがないため、ひとつの道具でさまざまな年齢や発達段階に応じて取り組める、シンプルなものを厳選されて使用。

一見どう遊んでいいのか分からない時でも、先生が少し助言したり、皆で遊び方を考案できるものを使用したりすることで、一人でも遊べるような道具が教材として選ばれ、教室に置かれています。

こうした環境の中で子どもたちは、自身の達成度を自ら確認し、次のステップを自分で決めながら学習します。年齢や学年といった枠組みによって学びが制限されないため、子どもや先生は、より自信と確信を持ちながら、学びのプロセスに夢中になることができるのです。



今回は、アクティブ・ラーニングの意味や、「未来」を生きていく子どもたちの力を育む教育現場を取り上げました。

今後もこのコラムで、世界中で起こっているアクティブ・ラーニングのヒントをご紹介していきます。

記事提供:ボーネルンドの教育・保育関係者のための情報サイト PLAYSCAPE

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