第2回イベントレポート！「靴磨きワークショップ」で、靴が鏡のように光る超絶テクに驚きの声……！

オーシャンズ読者の休日をより充実させる“趣味”を提案する、という趣旨で開催している「オーシャンズとレジャーの会」
自宅でやっている人も多いだろうけど、教わる機会は少なく、「本格的にやってみたいな……」という人もたくさんいるのではと開いたのが、第２回目となる、靴磨きのワークショップだ。専門の職人が存在するように、靴磨きは奥が深い。
レクチャーしてくれたのが、靴育て研究家の明石 優さん。「21歳で旅をしているときに靴磨き職人に出会い、靴磨きに目覚めた」……という、日本の第一人者のひとりなのだ。
「世界で一番色んな人に伝えているかもしれません。あまり習うこともないし、雑誌には『少量付けて』とかあるけど、わからないでしょ？ めんどくさいかもしれないけど、ひとつのことに没頭するのは楽しいし、今の靴を10年、20年履き続けていただけますよ。今日はプロの技術を余すところなくお伝えしますね」

う〜ん、否応なしに期待が高まる！ 会場には13人（2部制で合計25人）の読者が集まった。それぞれ愛用の靴が机上に並ぶ。皆さん結構キレイに履いている印象だ。なかにはシューツリーを入れて持ってきている人もチラホラ。

「靴磨きって、女性のスキンケアやお化粧のようなものなんです。朝起きて洗顔して、保湿と乳液で保湿した後に、お化粧をするという段取り。今から教えるのは、かなり丁寧な方法です」
さっそくスタート。最初は中のケアだ。ネル生地を指にキュッと巻き付けたら、靴の中のつま先に溜まっている靴下のホコリをかき出す。それが皆さん結構な量！

「これがカビや臭いの原因なんですね。足の臭いの原因はバクテリアの繁殖です。基本は1日履いたら中2日休ませましょう」
そして靴磨きに取りかかる。まずは柔らかい馬毛のブラシで汚れを落とす。会場中にシュッシュッという小気味いい音が響く。「細かい部分はコバやシワ目に沿ってブラシを掛けましょう」と明石さん。 続いては“洗顔”のパートだ。「レザリアン」の汚れ落としローションを指に巻いた布にちょんと付けて、カカトから優しく拭いてあげる。「革って強くこすると“ヤケド”するんですよ。色が変わっちゃうんですね。だから優しくすることがポイントです」とのこと。これを怠ると、化粧を毎回重ね塗りすることになる。結構大事な作業なのだ。

お次はクリームを塗り込む。シアバターなどの保湿剤が含まれているものも多いとか。指でとって、これもカカトから始める。指で塗り塗り……。指を使うのは結構新鮮かも？ 「乾燥しているとよく吸いますよ。そういうのを『靴が飲む』っていうんです」
そして豚毛でブラッシング。クリームをしっかり革の内部に刷り込むのだ。明石さんはそれぞれの作業を見て回りながら、丁寧にレクチャー。ちょっとずつ革の質感に変化が見られ、皆さん感心しているご様子。最後に全体を布でから拭きだ。これを怠るとクリームが残ってしまい、ホコリがついてしまうのだとか。

「ここまでが基本のケア。割れたりシミができる大半の原因は乾燥です。ここまでやっておけば、10年20年履けるハズですよ」

さて、ここからがお化粧タイム。「これまでが革の中へのアプローチなら、ワックスは表面を覆ってあげる作業なんです。またワックスって、おろしたては磨いても光りにくいんですよ。2日くらい蓋を空けて乾燥させて、“仕込む”んです」。 なるほど。で、実際にやってもらう。まず指で、カカトとつま先にワックスを塗りこむ。ここからが職人技。意外と大きなポイントは、布を指に巻き付けることだ。指の腹にシワが寄らないようにするのだ（方法は下のほうの動画をチェック！）。
そして、指先に水をちょっと付け、ワックスを少し付ける。ヌメッとした付け心地になるようにするのが適量だそう。塗った部分から円を描くように磨いていくのだ。つま先からスタートし、全体をしっかりと磨き込んでいく。 ……磨いていくと、ある瞬間を境に突如としてピカピカの鏡面のように！ 魔法のような状況に、会場の至るところで感嘆の声が漏れ聞こえてくる。やればやっただけの結果が待っている。これこそが趣味の醍醐味なのだ。最後に豚毛のブラシで軽く磨く。 「苦戦した部分もあったと思いますけど、見違えたでしょ？ ちなみに質感も変わりましたよね。だから履き心地も変わりますよ。フカフカになっているハズです。一生使えるワザなので、ぜひ身につけて下さい」 「楽しい休日になりました！」「自宅でも試してみたいですね」などなど、皆さん満足してもらえてたようだ。

「オーシャンズとレジャーの会」では、今後も月イチでさまざまなイベントを開催し、読者の休日を充実させる手伝いをしていく予定。8月27日（日）には、本誌の人気モデル・マーシーこと三浦理志さんを招いて、注目のマリンアクティビティ「SUP」に挑戦するイベントを開催する。「何かやってみようかな」という思いを抱いているなら、ぜひとも注目していただきたい！