2021年で最も話題を振りまいた腕時計、パテック フィリップ「ノーチラス」。
そのニュースのフィナーレは、ティファニーとの提携170周年記念モデル Ref.5711/1A-018の発表である。まさかのタイミングで発表された一本の行方を追いかけてみたい。
ノーチラスの話題で世界がざわついた2021年
これまでの経緯について改めて振り返る。多彩な顔ぶれが揃うノーチラスの現行コレクションの中でも最人気を誇るRef.5711/1Aが、2021年をもって廃盤になることがアナウンスされたのが2020年末。
その後さまざまな噂が流れたが、パテック フィリップが具体的な答えを出したのは、2021年4月に開催された「ウォッチーズ & ワンダーズ 2021」だった。
2006年から製造され続けたRef.5711/1Aのハイライトに相応しいオリーブグリーン・ソレイユ文字盤を携えた新作は、流行色を完璧に押さえた1本として話題に。
しかも製造期間が2021年までということもあって市場は色めきだった。ところが、話はこれで終わらず、誰もが予想だにしなかった展開が待っていた。
ティファニーブルーを纏ったノーチラスの限定モデルが登場!
事件が起きたのは12月6日のことだ。パテック フィリップは、ティファニーとの提携170年記念を祝い、有名なティファニーブルーと両社のブランドネームを文字盤に携えたノーチラスの限定モデルを発表。
パテック フィリップとティファニーとのWネームは、これまで幾度も展開された経緯があり、どれもが稀少なコレクターズアイテムとなっていることは有名な話だが、文字盤にティファニーブルーが採用されたのは今回が初となる。
ネット上に拡散された謎めいたノーチラスの姿に「どこかのショップが手掛けたカスタムウォッチではないのか?」と多くのユーザーが誤情報にさえ思ったわけだが、事実であることが判明。世界中に衝撃が走った。
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