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2022.01.03

ライフ

部下に「ビジョンが見えない」と言われる39歳・IT企業管理職のお悩み解決

「モヤモヤ り〜だぁ〜ず」とは……
会社ではチームを任され、やりがいのある仕事もできている。反面、今までになかった悩みが増えてきた。明快な答えはなくモヤモヤする頭の中を、組織と人事の専門家がアドバイス。


本日の相談者:39歳、IT系企業勤務
「新規事業の担当部署でリーダーをしています。部下に会社の方針を伝えているのですが、抽象的でわからない、ビジョンが見えない、とさんざん言われます。そもそも新規事業なのだから、見えなくて当たり前で、やりながら考えることが必要だと思っているのですが、私が上司として物足りないのでしょうか?」

アドバイスしてくれるのは……

そわっち(曽和利光さん)

1971年生まれ。人材研究所代表取締役社長。リクルート、ライフネット生命保険、オープンハウスにて人事・採用部門の責任者を務めてきた、その道のプロフェッショナル。著書に『人事と採用のセオリー』(ソシム)、『日本のGPAトップ大学生たちはなぜ就活で楽勝できるのか?』(共著・星海社新書)ほか。

 

そういう部下は型にはめてあげてください

今回は結論から先に申し上げます。私のおすすめは、部下をどんどん型にはめてしまってはどうか、ということです。
はっきり言って「抽象的な方針」や「見えないビジョン」というのは、それだけ現場や最前線の人間に自由、裁量があるということです。
世の中の多くの人が「自由で裁量のある会社で働きたい」というのに、部下がそれを嫌だと言うのなら、リーダーであるあなたが思うことを、微に入り細を穿つように具体的に指示し、やらせてみてはどうでしょうか。
自由裁量などまったく入り込む余地がないように。その部下が言っていることが本心なのであれば、あなたは自分の意思を忠実に実行してくれる僕(しもべ)を手に入れたのです。

リクルートは徹底的に型にはめる会社だった

話は変わりますが、私が最初に入ったリクルートは当時から新規事業や商品をどんどん出していくイメージで、「お前はどう思う?」という言葉が合言葉でした。
最前線の社員自身のアイデアをとても重視して、社員が皆意思を持って働くことを常としていました……と書くと「なんて素晴らしい職場なのだろう」と思うかもしれませんが、私が実際に見てきたリクルートはちょっと違う面もありました。
実は、リクルートは徹底して新人を型にはめる会社でもあったのです。私は人事部採用グループに配属になりましたが、そこで待っていたのは先輩達の編み出した“勝ちパターン”のルーチン地獄でした。



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