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「地球を冷まし、人を温める」というプライド


カナダグースには、“Keep the planet cold and the people on it warm(地球を冷まし、人々を暖かくすること)”という理念がある。地球の温暖化につながることは避け、その代わりプロダクトを通じて人々に温もりを与える、という決意表明だ。
「大自然の中でどれだけ快適に過ごせるか……これがカナダグースのウェアづくりの存在意義ですから、その場所がなくなるような活動をしていては本末転倒なわけです」と船越さん。故に、持続可能な社会づくりに対する意識もひときわ高い。

「例えば、『ダウンはアニマルウェルフェアに抵触する』とおっしゃる方もいますが、カナダグースが使っている素材はすべて食肉産業の副産物で、トレーサビリティ(原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態)システムもしっかり整備しています。
ダウンではなく、ポリエステルフィルを使った方が環境にいいという方もいますが、それを作る過程で環境に悪影響を及ぼすこともありますので、それを考えると前者の方が健全だと思います」。

また、カナダグースは北極の現状を調査している研究機関への援助も長年継続している。
「北極で起きていることが、今後我々の生活に大きな影響を及ぼすことをカナダグースは知っています。また、自ら掲げた公約の達成率を解説した『サステイナブルレポート』も毎年発表しています。
実際、昨年のうちにカーポンニュートラルを達成していますし、2025年までには温室効果ガスの排出自体もゼロにすること、素材の9割はブルーサイン認証を受けたものを使うこと、使い捨てプラスチックは使わないこと……といった内容を公約に掲げ、世界へ発信しているんです」。

最近は環境へ配慮したモノ作りが浸透していると同時に、「見せかけのサステイナブル=グリーンウォッシュ」という言葉も聞こえ始めている。実際、残念ながらリサイクル素材を一部に使うだけで「環境に配慮したアイテムです」とアピールしているメーカーも少なくない。
しかし、カナダグースは製造過程からすべてフルオープンにすることで、本物のサステイナブルを実践。さらに、労働環境の面でも第三者機関がチェックできるような仕組みを整えており、結果、多くのユーザーから厚い信頼を得ることに成功している。


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