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頭皮を鍛える「正しい洗い方」と「黒いシャンプー」

頭皮についてわかったら、次は鍛える方法が知りたい。田中さんが言うには、「スキンケア的なヘアケア」こそが、頭皮を鍛える黄金のメニューになるという。
「頭皮は顔と一枚の皮膚でつながっていますから、顔と同じようにスキンケアをするべきです。そのために、まず、重要になるのが肌のクレンジング。つまり、汚れを落とすシャンプーです」。
田中式シャンプーのコツは念入りに湯洗いをすること。
シャンプーを使う前に、38〜40℃くらいのお湯で髪と頭皮を洗います。私の場合、時間は3分程度。この作業でかなりの皮脂汚れや整髪料などを落とすことができます。このあとのシャンプー選びは、マイルドな洗浄力で泡立ちの良いものを重視する」。
頭皮マッサージもシャンプーのときに同時に行う。
「頭部は前頭筋、側頭筋、後頭筋などの筋肉に覆われているため、ほぐして血行を良くすることで、頭皮を鍛えることができます。指の腹を使って、頭皮を動かすようにほぐしてください。私は毛先の丸いシリコンのヘッドブラシでマッサージをしています」。
シャンプー選びは泡立ちの良さを重視するのがいい。
「汚れを落とすのは泡。そのため、泡がきめ細かでボリュームのある濃密泡が理想的です。指で髪や頭皮をごしごしこするように洗うのはNG。指の腹を使って、泡で汚れを包み込むようにして洗うことをおすすめします」。
シャンプーにもトレンドがあるが、最近、注目を集めているのは、ヘマチンという成分が配合された黒いシャンプーだ。ヘマチンとは人体や動物の血液中に含まれる天然成分。髪のたんぱく質と結びつくことで、白髪や抜け毛、紫外線のダメージを防ぐなど、さまざまな効果を発揮するといわれている。
「確かにここ数年、ヘマチンが配合されたシャンプーがリリースされていますが、サロン用のシャンプーでは、10年以上前から注目され、髪のプロたちからも高い評価を得ています。パーマやカラーの持ちが良くなって、ダメージもケアできる優れたシャンプーです」。
スキンケアの場合、肌をクレンジングしたあとは、化粧水で保湿を行う。ヘアケアではコンディショナーやトリートメントを使う。
「トリートメントが美容室でケアするような内部補修までもしてくれるものに対して、コンディショナーはリンスに近く髪表面のコンディションを整えるようなもの。
最近では多少内部補修をしてくれるものもコンディショナーの中にも出てきてはいるものの、髪のハリ、コシのためにもしっかりと内部補修をしてくれるトリートメントを推奨したい」。
次は頭皮に潤いと栄養をチャージするスカルプエッセンス。これはスキンケアでいう美容液にあたる。
「全体にまんべんなくつけますが、特に生え際や頭頂部など薄毛や髪のダメージが気になる部分はしっかりと。スカルプエッセンスは頭皮が濡れすぎていると、浸透しにくくなり、かといって肌が乾きすぎていてもなじみにくくなります。
髪を洗ったあと、頭皮が8割くらい乾いたタイミングでつけるのが、効果を高めるポイントです」。
シャンプー、コンディショナー、スカルプエッセンス。以上が頭皮を鍛える基本的なメニューとなる。さらに田中さんは頭皮の健康を守るうえで、男性にぜひ心得てほしいことがあるという。
「ドライヤーです。髪や頭皮が濡れたままだと、雑菌が増える原因になりますし、頭が冷えることで血行不良を起こしやすくなります。タオルドライだけだと限界があるので、必ずドライヤーで乾かしてください。
ちなみに仕上げに冷風を使うと、髪のたんぱく質が冷えて固まり、ハリやコシが生まれ、髪のボリュームが出やすくなります」。


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