何もせずとも満たされる贅沢さと出会う
北海道・十勝の大地に、アメリカやノルウェー、日本の大学が設計を手掛け、隈研吾が建築に携わった5棟のゲストルームを擁するリゾートがある。オレンジ・アンド・パートナーズ 代表、小山薫堂が監修する「メムアースホテル」である。
多くのサラブレッドを中央競馬界に輩出したトレーニングセンターの跡地にあり、敷地はなんと5万6000坪。その広大さからゲストの目には雄大なランドスケープだけが映り込む。
農園での収穫体験や、冬限定で近隣の川でのワカサギ釣りといったアクティビティもある。だが大半のゲストは先進的な建造物の中で、暖炉の火に癒やされ、読書にふけり、静かに過ごすのだという。
そして食事もココロを満たす。牛・羊・鹿、野菜やハーブといった食材は近隣の生産者から手配。豊潤な十勝の風土を存分に味わえるのだ。さらに冬の夜空は想像を超える。星が煌めき、流れる天体ショーは煩雑な日常を、きれいに忘れさせてくれる。
3/3