時計界の急上昇トレンドワード「バルチック」が持つ“いい具合”のヴィンテージ感

由緒あるブランドが持つ安心感や信頼性で腕時計を選ぶことは、ひとつの正解である。

ただし、そこに自分にとっての答えが必ずしもあるとは限らない。ときにはインディペンデントな新ブランドに目を向けてみるのも一興だろう。
そこで今、世界が注目するフランス発のルーキーを紹介しよう。

人気急上昇中！ フランス発の時計ブランド

「バルチック」の名を聞いてピンときた人は、かなりの時計ツウだろう。
このブランドが誕生したのは2017年。ヴィンテージウォッチのコレクターを父に持つ、エティエンヌ・マレクによってフランスで立ち上げられた。
販売はクラウドファンディングで、プロジェクト開始直後から1300本を売り上げ、翌日発表した200本の限定モデルはたったの45分で完売。その後もSNSや口コミを通じてじわじわと評判を集めていった。

クリスティーズとモナコ筋ジストロフィー協会が2年に一度主催する時計業界の一大イベントであるチャリティオークション「オンリーウォッチ 2021」にも初参加。
このオークションのために1点のみ製作されたワンプッシュ型のクロノグラフが、予想落札価格の1万2000～1万8000スイスフランを大きく上回る、5万スイスフラン（約615万円）で落札されたことが大きな話題となった。