ウンチク③
クロノグラフの世界基準となった技術
限定とレギュラーモデルの違いについては先ほど触れたが、ふたつに共通する強みが3つ目のウンチク。
それが、各々のシースルーバックから堂々と覗く新たなクロノグラフムーブメント「キャリバー 8R46」の存在だ。
“新たな”とは言うものの、この心臓部にも50年来の伝統を仕込んでいるのがキモ。それが、1969年に誕生した自動巻きクロノグラフ「1969スピードタイマー」に世界で初めて搭載された機構「垂直クラッチ」と「コラムホイール」だ。
クロノグラフの天敵であったスタート&ストップ時の針ズレや針飛びを抑制し、耐衝撃性能や操作性を向上させた名脇役たち。
そんな技術力の高いセイコーらしい機構が、50年の時を経てもまだ進化を遂げて内蔵されているというのだから恐れ入る。
つまりは、1964ストップウオッチからクラウンクロノグラフ、そして1969スピードタイマーへと脈々と受け継がれた“測る”真髄を、この新作の内外で味わえるという仕組み。
言い換えれば、超名門たるセイコーの50年の歩みをそのまま凝縮させたような機械式時計。そこに痺れて憧れない男がいるのだろうか?
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