当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら。 「ヒロシです……」の自虐ネタで大ブレイクしたのは2003年~2008年頃。絶頂期は月収1000万、多いときは4000万にも上ったという。
しかし、多忙や周囲とのコミュニケーション不足、自身のキャパオーバーがピークに達し、自らテレビ出演を断るようになった。
その後は動画配信などを行い、2015年3月から始めたソロキャンプをするYouTubeが話題になり、一躍キャンプブームの立役者になった。YouTube登録者数は113万を超え(2021年11月現在)、最近は日めくりカレンダー『
ヒロシの日めくり 人生、ソロキャンプ』が発刊されたばかり。そんな乗りに乗っているヒロシさんだが、本人のトーンはあくまで一貫している。
「人はいつか死にますから」。
取材にきた筆者に、そう淡々と語り掛けるヒロシさん。たき火やハンモック、川のせせらぎなど、爽やかなキャンプトークになるかと思いきや、早速、無常観漂うヒロシ節に包まれた。
いったいその真意は? まずはカレンダーの“名言”をひもときつつ、お話を伺っていく。
「おじさんだけど、おじさんじゃないよ」
『俺が死んだときにはこのナイフを棺桶の中に入れてほしい。(26日)』
『人生を四季にたとえると俺はもう秋。動けるうちはできる限り好きなことをやって、冬を迎えたい。(23日)』
今回で3冊目となる、ヒロシさんの名言をまとめた「日めくりカレンダー」。その感想を聞くと、自分が発する言葉を読み返して、“おじさん”を実感したという。
「今49歳ですが、自分の言ってることが、おじさんになってきたなって。50歳を手前にして、今後いつまでキャンプに行けるのかって考える瞬間もあります。以前は、苔を見ても美しいなんて思わなかったのに、今はジワジワといいなって思うようになってきましたね」。
ふと、鏡や写真に写る自分の姿を見た瞬間にも、年齢を実感するそうだ。
一方、日めくりにはこんな言葉もある。
『“おじさんはおじさん”と思っていたけど、自分がなると“おじさんだけどおじさんじゃないよ”って思うよね。(29日)』
実年齢に自分の気持ちが追いつかない。そう感じる人は多いかもしれない。
「自分でも、おじさんはおじさんだってことはわかってますよ。49歳という数字がしっかり出てるわけ。でも、何ていうかな。20歳の君よ。君が思うほど、俺はおじさんじゃないよ。君が感じるより、俺はもうちょっと君の近くにいるつもりだよって」。
ヒロシさん自身、自分が20、30代のときは、50歳手前の人を見て“うわぁ、おじさん”って思っていたし、それでも社交辞令で“若く見えます”と、適当に言っていたと笑う。それゆえに、今の若者が50代をどう感じるかもわかるという。
自分の気持ちは、実年齢より4、5年若いつもり。風貌だって、同世代に比べたら爽やかだ。
しかし、気づけば周りから年上扱いをされる場面が増えた。どこか微妙に気も遣われているような感じもする。そうして、自分の立ち位置を実感する人も多いのだろうか。
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