ユニクロとジル・サンダーによる「+J」コレクションの第3弾が今季、やってきた。
11月12日(金)の発売へ向け、編集部はユニクロのプレスルームで全アイテムを先行チェック。
全5回の第1回は、初登場のダッフルコートにフォーカスし、その魅力を徹底解剖していく。
ダッフルコートといえば、北欧の漁師が厳しい寒さから身を守るために着ていたものを、イギリス軍が採用したことで世界的に知られるようになったという歴史を持つ。デザイナーのジル・サンダーはそんなダッフルコートのルーツを継承しつつ、シルエットやデザインに独自のツイストを加えた。
まず、最初のポイントは「軽さ」だ。伝統的なダッフルコートにも使われるウールのメルトン素材を採用しているのに、この軽さは驚き。もちろん保温性はバッチリだ。
続いては、立体感に注目を。身幅にゆとりを持たせたオーバーサイジングは今の空気感にうまくハマるし、なんといっても動いたときのシルエットが美しいのだ。
美しさの秘密は、サイドに刻まれた深めのスリットにある。足さばきのしやすさを考慮したものだが、これを見事にデザインへと昇華させている。寒さが気になるときはボタンで閉じればOK。
次はディテールを見ていこう。
フロントは伝統のトグルボタンを採用。それをよーく見ると、コード部分も含め、ボディに合わせてネイビーに染められているではないか! 芸が細かい!
肩から背中にかけてカバーされたストームパッチやフロントのパッチポケットは、通常のダッフルコートよりも少し大きめに設計されている。縫製までしっかりとした作りだ。
そして裏を覗くと、各所にヘリンボーンのリボンテープが施されている。
神は細部に宿る、とばかりに宿る、ジル・サンダーの美学。
うーん、初登場のダッフルコートは、シルエット、軽さ、縫製、細部のディテールまでパーフェクトな仕上がり! それでいて価格は3万円以下。
金輪際、こんなコスパダッフルには出会えないかもしれない。即完が予想されるので、心の準備を整えて発売日を迎えよう。
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