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世界記録を狙うには信頼できる道具が不可欠

ガレージに向かう前にルアーは何個くらい所有しているのか訊くと、「そんなのわからないよ」と苦笑いをする反町だったが、この光景を見て納得。ここにはルアー以外にもクルマやキャンプ道具など、男心を刺激する宝の山があった。
「釣りのときにこれをかけていると、湖の流れや雲の動きがよく見えるから、急な悪天候でもすぐに察知できるわけ。今までいろんなサングラスを使ってきたけど、これが一番。釣りはひとりでするのがほとんどだから、愛用する道具は信頼できるものじゃないと。
それはボートもロッドも同じで、いかに信頼しているものを使うかということが僕のこだわりであり、大事にしていることかな。世界記録を釣り上げるなら信頼のおけるパートナーじゃないとね」。
さらに「このボートだってそう」と、デッキの縁部分をさすりながら。
「最近のボートは機械で作っているけどこれは手作り。およそ25年前に作られたもので最新式ではないけど、このボートが本当に好きだし信頼しているからこそ乗っている」。
反町の“ギャンブラー愛”は、幼少期の運命的な体験が伴う。当時の状況を、少年のように目を輝かせながら語る。
「当時、友人と釣りをしていたら、夕暮れの薄暗いときに真っ赤なバスボートが急に目の前に現れたの。それがラメでピカピカ光っていて、かっこ良すぎて目を奪われちゃってね。でも少し釣ったと思ったらすぐにいなくなって、それは、ほんとUFOを見ているような衝撃的な出来事だった。
その後、とにかくその船が欲しくて調べたら、ギャンブラーというアメリカ製のボートということがわかって、探し続けてようやく見つけてね。あのときの喜びは今でも忘れないな」。
バスフィッシングと同じく、昔から大好きであるというヴィンテージファニチャー。座面に施したボタニカル柄のハワイアンキルトが美しい木製のアームチェアは、反町の大のお気に入り。ガレージに設置されており、大切に使用しているそう。
反町が思う良い道具のもうひとつの条件は時代を感じさせないもの。手首の時計に触れながら。
「先ほどの“信頼”と同じく、道具選びの基準ではポイントになっているかな。そういった意味ではこのパネライの時計もそう。信用できる機能性はもちろんだけど、これには時代に左右されない“不変の美しさ”があるでしょ?
でも世の中に出回っている多くのものって、ほとんどが時代の流れに合わせる。自分が好きな道具は、時代に合わせるわけでもなければ、とらわれるわけでもない。確固たるデザイン性があって、それに時代が合わせてくれるものかな」。
 
TAKAY=写真 池上 豪(NICOLASHKA)=ヘアメイク オオサワ系=取材・文


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