③ 昔話や自慢話はしない
── 青木さんは後輩とどんなお付き合いをされているんですか?日テレの後輩アナウンサーとはわりと仲良くしてます。なんだろうな、相談はよく受けますよ。気をつけていることがあるとすれば、
自分の意見が正しいと押しつけないことでしょうか。あとは、
昔話とか自慢話を始めないことですかね(笑)。
── 年を重ねるごとに自慢話を始める方は多い印象はありますね。自分の経験を否定したくないんですよね、誰でも。僕も気をつけないと(笑)。
これまでの自分を認めてあげるからこそ、前向きに生きられるっていうのもあると思います。大事なことなんだけど、それが度を越すと、聞かされる後輩はたまったもんじゃないですよね。
── そういう場面は実際にありましたか?ありました……(笑)。「俺らの時代の上司はもっと怖かったぞ」っていうコメントは嫌というほど聞きました。でも、時代が変われば、価値観もやり方も変わるじゃないですか。僕は自分の時代のやり方を後輩に押し付けないようにしようって、教訓として聞いてましたね。
④ 後輩や部下とは3人で話し合う
── 後輩や部下を注意する際はどうしていましたか?面罵はしない。みんなの前で怒ることは絶対にしません。だけど、1対1でも言わないようにしていました。「言った、言わない」の話になるので。
別の1人を加えて3人で話し合います。
あとは
メールを送って文字で残す場合もあります。段階を追ってちゃんと伝えられるし、理不尽な怒り方をしていないっていう記録にもなるので。
── 青木さん自身が面罵されたことは?ありましたよ。プライドもズタズタになりました。当時はそれがおかしいことだと思いませんでしたが、途中から、これをおかしいと思わない自分もダメだなってことに気付いて。
パワハラもセクハラもダメ。そう思われないようにふるまうのは、今後のビジネスパーソンに求められる最低限のスキルだと思います。
── 感情的になることはないんですか?怒ることはないですね。そもそも、声を荒げる場面がありません。もしあるとしたら、大切な人の命を守るときくらいじゃないでしょうか。最近、店員さんとか車掌さんに声をあげるカスタマーハラスメントもニュースになりますけど、問題ですね。
── 日頃のストレスコントロールは大切ですね。そうそう。僕は表に立つ人間なので、感情のコントロールは人より厳しめです。多少理不尽なことがあっても、何も言わないし、言えない。だから、ストレスはやっぱり溜まりますよね。
── ストレスをどう発散するんですか?同期の桝 太一アナとの電話です(笑)。かなりストレス発散できますね。そういう相手を見つけるのはすごく大切だと思います。愚痴はそこでたっぷり出して、部下や家族に出さない。
── なるほど。愚痴を言える相手がいるこのは理想ですね。愚痴で生まれる絆もあると思ってます。辛いことや理不尽なことを共有できる相手と苦難を乗り越えていくと、人間関係も深まりますし。もちろん、いつも愚痴を言い合うだけじゃ不健康なので、
愚痴の先にある志まで共有することが大切だと思います。
── 青木さんにとってそれが桝 太一アナなんですね。そうです。この間なんて4時間半も電話で話しました(笑)。
あと、僕は肌の状態もすごく重要なので、
肌ケアもストレス管理の一つです。毎日、鏡を見て自分と向き合うじゃないですか。肌の乱れはこころの乱れなので、肌がアレないように、美容もしっかりやることかな。
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上司や後輩、家族とのコミュニケーションから、ストレスの管理まで今すぐ実践できる方法を伝授してくれた第4回。
次回は、見た目の重要さを説く青木さんにサラリーマン美容の極意を聞いたのでお楽しみに。
「青木源太のコミュ力向上メソッド」とは……会議やプレゼン、上司や家族との関係など、コミュニケーションにまつわる悩みはつきない。話のプロ、青木源太さんの場合はどう対処している?
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