世界が認めるムーンスターの技術力
まずは簡単に、ムーンスターについておさらいしてこう。
1873年に、久留米で創業した足袋専門店「つちやたび店」に端を発するムーンスター。大正時代に入ると、アメリカ製のキャンバススニーカーからヒントを経て、足底にゴムを貼り付けた地下足袋を開発。1925年にはスニーカーやゴム長靴の製造を開始し、人々の暮らしに寄り添う靴を幅広く手掛けてきた。
そんな彼らの専売特許ともいえるのが、ヴァルカナイズ製法だ。
これは、職人が手作業で、硫黄を混ぜた生ゴムのソールをアッパーにゴム糊で貼り合わせ、窯で熱と圧力をかける技術のこと。それによって、生ゴムと中に練り込まれた硫黄が化学反応を起こし、柔軟性と耐久性に優れたシューズが完成する。
丈夫で歩きやすいムーンスターのスニーカーは、こうした技術力の結晶といえる。
ムーンスターは現在も、ゴムの精錬やアッパーの裁断、縫製、ラストの製作や工場で使用する機械に至るまで、あらゆるものを社内でまかなう職人集団であり続けている。
今回ミニチュアスニーカーの元ネタとなった「ローバスケット エフジー」も、そんなクラフツマンシップに裏打ちされた名作だ。
レザーのアッパーとシューレースが上質な雰囲気を醸すオーセンティックな一足は、履けば履くほどしなやかに足に馴染み、味わい深い表情に変わっていく。
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