「ボード作り、パドル作りに、情熱を抱いているんだ。たとえ飾り物になるとしてもね」
近代的でありながら伝統的でもある雰囲気が評価され、地元でも海外でも、さまざまな画廊や店が是非キニマカさんの作品を展示したいと切望している。注文待ちのリストができているほどだ。
キニマカさんは、「注文の仕事で、8年前から黒字続きだよ」と笑顔だ。「もう工事現場で働かなくていいね」。最近は、サーフボードとパドルを作る時間を増やしている。
年齢はとっくに50代だが、昨年には、タンデムサーフィンのパートナーであるメーガン・タリバス・アンダーソンとともに、国際タンデムサーフィン協会のランキング4位に選ばれた。これは、世界各地のサーフィンスポットで開催される7種類のコンテストを集計したランキングだ。
モロカイ島とオアフ島の間を流れるカイウィ海峡は手ごわいことで有名だが、その海峡の横断にも、多様な水上技術を駆使してこれまでに24回も成功している。
ビーチの観光客とお喋りをする合間に、「ボード作り、パドル作りに、情熱を抱いているんだ。たとえ飾り物になるとしてもね」と、キニマカさんは語った。「作るのにどれくらいかかったんですかって聞かれるけど、本当のところ、時間はどうでもいいんだ。計ってもいない。作るのが楽しくて仕方ないからね」。
ジョン・フック&ジョナス・マオンス=写真 ソニー・ガナデン=文 上原裕美子=翻訳
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