ファッションの扉を最初に開けてくれたのは、アメカジだ。そんな同輩が多数派ではなかろうか。デニムを中心にしたカジュアル服は、雛の刷り込み効果のごとく、嫌いになることがない。
そうはいっても、マンネリの波は訪れるものだ。そんな気持ちをつなぎ止めてくれるのが、ディースクエアードだろう。
ナイロン布帛にメッシュの切り替えが入る独自デザイン。ドローコード付きの裾で着こなしの幅も広がる。ジャケット12万8700円、デニム12万8700円/ともにディースクエアード(スタッフ インターナショナル ジャパン 0120-106-067)ディーン&ダン・ケイティン兄弟が生み出すのは、ツイストの利いたアメカジのアイテム。今季も、馴染みがあるけれど、よく見ると新鮮なものばかりがラインナップしている。さまざまな個性を披露してくれているのだ。
例えば、人物が着用しているオーセンティックなアウターは、トラックジャケットの薫りを漂わせるとともに、袖に入った大きなロゴプリントがインパクト抜群。
下の3点も同様に目を引くポイントがたくさん。ブラックジャケットは、フロントデザインがボマージャケット風ながらも、裾のドローコードや丈感はコーチジャケットのようでもある。
高機能素材のポリエステルを使用。両胸に備わるスラントのジップやフロントのポケットデザインが個性的。12万8700円/ディースクエアード(スタッフ インターナショナル ジャパン 0120-106-067)何度か溺愛の波が訪れるカウチンは、配色が新鮮なビッグシルエットのセーターに。
ランウェイのルックでも使用されたカウチンのプルオーバー。ルーズな首回りがアクセント。11万円/ディースクエアード(スタッフ インターナショナル ジャパン 0120-106-067)ブラックウォッチがクラシカルなアウトドアジャケット風デザインのこちらは、肩回りにアワードジャケットのようなパネルが仕込まれている。
ブラックウォッチのコットン布帛を使用。コーデュロイ襟やジップ&スナップのフロントから、どこかアウトドアのフィールドジャケットを思わせる。20万2400円/ディースクエアード(スタッフ インターナショナル ジャパン 0120-106-067)こうした服を見るにつけ、アメカジの魅力を再発見させてくれるのだから、さすがと言わざるを得ない。「デニムに似合う」を作らせたら、やはり一級品なのだ。
これまでも、何度冷め続けてきたかもしれない「アメカジ熱」を諦めさせないのは、こういうブランドがあるからだろう。
清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 髙村将司=文