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2021.10.03

ファッション

モノ作りの原点へ。今注目のサステナブランド「ニューライフプロジェクト」の原動力とは

2020年9月、サステイナブルに対して意識あるファッション好きの間で、注目されたバッグがあった。
ケリー・スレーターとジョン・ムーアが手掛けるアウターノウンとのコラボという形で4型のバッグを発表し、デビューを果たしたブランド。それがニューライフプロジェクト(以下、NLP)である。
その土台にあったのは「モノ作りの原点に立ち返る」というシンプルかつ強固な哲学だった。
 

新たなプロジェクトの原動力は日本の職人に対する想い

モノ作りの原点に立ち返る。今注目すべきサステナブランド「ニューライフプロジェクト」の原動力とは
使い勝手の良い縦型トート。手持ちハンドルと、たすき掛けもできるロープショルダーが付属する。ちなみに「エコキャンバスシリーズ」のバッグはすべて、黒とネイビーの2色で展開する。H41×W30×D15cm 3万5200円/ニューライフプロジェクト(にしのや 03-6434-0983)
「コロナ禍によって、ブランド名と呼応するように“新しい生活様式”“ニューノーマル”といった言葉が広がっていった時期でもありました。
でも僕たちがNLPを立ち上げるべく動き始めたのは約3年前、’18年のことなんです」。
そう語るのはプランナーを務める五藤利哉さん。さらに言えばプロジェクトのスタートは3年前だが、実はNLPのメンバーは筋金入りのベテラン揃いだ。
プランナーの五藤利哉さん。働きながら大学院に通い、ニューライフプロジェクトの土台となるサステイナブル社会を見据えたビジネスについて、3年かけて履修した。
五藤さんはファッションブランドで、同じく薩本顕伸さんはバッグブランドで、ともに20年以上働き続けてきた人物。
業界で長く生きてきたそんな彼らが、ずっと疑問に感じていたことがある。それがブランド設立のきっかけだ。
商品について詳しく説明してくれた薩本顕伸さん。
「ファッション産業で最終的に主導権を握り、かつ光が当たるのは企業もしくはブランド。実際のモノ作りに関わる工場や、そこで働く職人がフォーカスされることはまずありません。さらに年々価格競争が激しさを増していくなかで、国内製造業の衰退を肌で感じていたんです」(五藤さん)。
「僕らはある意味職人さんたちに育ててもらったようなもの。だからこそ新しい形で彼らとともにモノ作りを始めて、何か恩返しができればという気持ちがありました」(薩本さん)。
大量生産、大量消費、大量廃棄に一石を投じ、モノ作りの原点に立ち返る。これがNLPの土台となるシンプルかつ強固な哲学だ。


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