堅牢かつ視認性にも優れたタイムレスなスタイルの軍用時計は、武骨の美学に溢れる。
だがスーツが軍服を出自にするように、そこにはドレッシーな魅力を秘めるのだ。
時計と航空機への情熱を受け継ぐ独創のクロノグラフ
BREGUET
ブレゲ/タイプ XXI 3817
ブレゲは時計の礎を築いた名門であるだけでなく、創業一族はヘリコプターの前身や飛行艇を手掛け、20世紀初頭には航空機製造会社を興すとともに航空業界のパイオニアとなった。
1954年に誕生した「タイプXX」はフランス海軍航空隊に納入され、そのDNAは現代にも受け継がれる。伝統が息づくクラシックスタイルに、分と秒の2本の積算針をセンターに備えた独自のクロノグラフ機構を搭載し、シリーズ初のシースルーバックを採用する。
セピアカラーのストラップにミリタリーの伝統を継承
TUDOR
チューダー/ブラックベイ フィフティ-エイト ブロンズ ブティックエディション
1950年代後半に開発したダイバーズウォッチは、アメリカ海軍が装備し、後継機は’80年代半ばまでフランス海軍でも採用された。当時は本体のみで納品され、ストラップは隊員たちが好みで選んでいた。
アーカイブにはゴールドの糸を使用したパラシュート素材のストラップがあり、これに着想を得た独自のファブリックストラップはその歴史を伝える。サテン仕上げを施したブロンズケースとも調和し、ヴィンテージの風合いを醸し出す。
歴戦の勇者を魅了したモノプッシュクロノグラフ
LONGINES
ロンジン/ロンジン アヴィゲーション タイプA-7 1935
ブランドのシンボルマークである有翼の砂時計は、未来と伝統を示すと同時に、空との深い関わりを印象づける。
このモノプッシュクロノグラフは1935年のパイロットウォッチを復刻。操縦桿を握ったときに見やすいよう、ダイヤルは40度傾けられている。アメリカ陸軍のコードネーム「A-7」も誇らしい。
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