音楽が聴けるメガネ……いわゆるオーディオグラスは、ここ最近注目を集めているウェアラブルデバイスのひとつ。
しかし、テンプルにスピーカーが内蔵されている分、どうにもギアっぽさが抜けず、ファッション目線で見るといただけないモノも多い。
でも「ファウナ(Fauna)」は違う。
ファウナは、日本上陸して間もないオーストリア発の気鋭ブランド。ラグジュアリーアイウェアを得意とし、このオーディオグラスで今、人気上昇中だ。
まずはフレーム。こちらはハイブランドでも多く採用されるイタリア製のアセテートを使用。加えてレンズは、カメラでお馴染みのドイツのメーカー「カールツァイス」製、という組み合わせ。
そのルックスからして、従来のオーディオグラスとは、明らかに一線を画している。
これまで我慢するしかなかったテンプルの“スピーカー感”が解消され、スマートな印象に。普段使いのアイウェアとしても申し分ないつくりだ。
このスタイリッシュさを実現できたワケは、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)と呼ばれる特許技術を応用して生まれた、1.6mm角の超小型スピーカーにある。
テンプルの耳元部分に、このスピーカーとウーファーを合わせて搭載することで、オープンイヤーでありながら、重低音が程よく効いた、心地良いBGMを鳴らしてくれる。
ファッション性を損なわずに、軽くて快適な掛け心地を実現。さらには臨場感のあるリスニング性能と、至れり尽くせりのオーディオグラスなのだ。
操作性も非常にシンプル。テンプル左側をダブルタッチして再生・一時停止、スライドして音量調整、4秒長押しで曲送りと、指1本で行える。
もちろんBluetooth接続なので、アイウェアを掛けたままの通話も可能だ。
釣りやゴルフ、サイクリングといったアクティビティのときにも、周りの音を消さずに音楽が楽しめるし、リモートワークやWEB会議などのマイク代わりにもなるのも魅力だ。
ガジェットとして気になるスペックだが、わずか30分の充電で再生可能時間はおよそ2時間、フル充電だと4時間ほど再生できる。付属の専用ケースが充電器になっているので、アイウェアを外して入れておくだけで充電できるのもうれしい。
レンズは偏光レンズとブルーライトカットレンズの2種類を用意。使用シーンに合わせて、最適なレンズを選択できるというワケ。
ちなみに、テンプルがアセテート製なので、熱入れ加工で度付きレンズに変えたり、ノーズパッドのフィット感を微調整することも可能だ。
フレームは定番のウェリントンとキャッツアイシェイプを用意。黒やべっ甲柄、クリアフレームなど日常使いしやすいシンプルなラインナップが揃う。
機能性もルックスの良さも兼ね備えたこのオーディオグラス。音楽のある毎日をスマートにアップデートする、新しい選択肢となりそうだ。
[問い合わせ]ファウナジャパン03-4570-1684
https://fauna-japan.com
外山壮一=文