サーフトリップならぬランニングトリップを楽しみたい
「まさにサーフィンとかスノーボードと似た感覚ですが、それよりもシンプルで、何なら道具がなくても玄関を飛び出すだけで走れますからね。
だからコロナが落ち着いたら、海外に行って走りたい。レースじゃなくても、海外を旅したついでにランニングしたいんです。実は少し前、感染状況が落ち着いているときに、国内のビーチリゾートでランニング合宿をしたんですよ。
合宿というより、ランニングトリップ。言うなればサーフトリップのランニング版です。マジで走る時間も、そのあとのチルアウトの時間も、全部ひっくるめてサイコーなんですよ」。
こういった仲間との“遊び”が、加藤さんのモチベーションになっている。
また仕事柄、ランニング関係の本やカタログをめくることも楽しみのひとつだ。
「今、仲間とランニングにまつわるマガジンを作っているんです。もう9割方完成していて、あとはタイトルなどの最終決定を待っている段階。
編集者、建築家、ラジオDJなど、さまざまなバックボーンを持つランナーの話を聞いているのですが、それそれがとても魅力的。そういう“人”をフィルターにして、自分たちがいいなと思っているランニングの価値観を、世の中に伝えたい。ただ走るだけでなく、周辺にあるカルチャーも含めて発信したい。
それこそ、自分が本を通して触れてきたことなので、今度は自分がそっち側に立って、アクションを起こしてみたいんです」。
そいつは聞き逃せないニュース! ランニングという動作自体はとてもシンプルだが、ランナーが走ることについて語るとき、それを聞いたり、読んだりすることは、なぜだか非常に味わい深いものだから。
「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 連載「Running Up-Date」一覧へRUNNER’S FILE 43 氏名:加藤芳宏 年齢:40歳(1980年生まれ) 仕事:アートディレクター 走る頻度:週2日(1回につき、5~10kmほど) 記録:フルマラソン4時間14分47秒(ニューヨークシティマラソン 2018) |
礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真