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■モーターサイクル黎明期のロマンを湛えるeバイク

テンパス エレクトリック タイタンR2
「タイタン R2」。最終デザインを決めるまで4年かけたというレトロなマシン。

テンパス エレクトリック タイタン R2

クラウンクルーザーと同じレトロなeバイクでも、テンパス エレクトリック(Tempus Electric)が開発した「タイタン R2(Titan R2)」は不要なものをできるだけ取っ払って軽量化し、細くて長いタンクにソロシートを備えたさらにオールドスタイルな1台。
開発者によると、1900年代初頭の、まだ自転車にエンジンを付け出したモーターサイクル黎明期のレトロ感を意識したとのこと。
エンジンやその関連パーツが不要なeバイクだからこそ、約100年ぶりに実現したスタイルとも言えるだろう。
eバイクに不要な燃料タンクをあえて備え、その中にモーターの制御装置を入れ込んだ。
プラスチック製のタンクにはモーターのコントローラーが収まっている。バッテリーは取り外しやすいよう、その下のフレームに装着された。
バッテリーは取り外して家の中で充電できる。
配線はクロモリ鋼フレームの中に収められているので見た目はすっきり。クラウンクルーザーとは真逆の思想で、“最小限のものしか備えない”とてもシンプルなeバイクだ。
最高速度は45km/h。航続距離は「適度なペダリングで70km以上」としている。
セキュリティは、パスキーを入力しないと始動しない安心のシステムを備えている。
このタイタン R2、実は2020年にクラウドファンディングにおいて2250ドル(約24万7000円)で先行販売された。
残念ながらブランドサイトを開くと、既に「sold out」の文字が表示されているが、「次はオフロードモデルを考えている」としている。
「ヴィンテージとモダンの境界線の融合」を掲げる同社が、どんなオフロードモデルを出すのか興味津々だが、こちらもHPをこまめにチェックするほかなさそうだ。
 
籠島康弘=文


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