「玄人キャンパーが選んだコスパギア」とは……コスパの定義は、コスト(価格・労力)に対するパフォーマンス(機能・満足度)の良さ。その意味で言えば、プライスレスな価値が得られるコスパアイテムもある。
今回は、7人のキャンパーが愛しのギアをご紹介。なかには20万越えのアイテムもあるが……高いととるか、安いととるかはあなた次第!
①「モルジュ」のテントサウナ
建築家の谷尻さんは、自宅にサウナを備えるほどの筋金入りのサウナ好き。キャンプではロシア発の三層式テントサウナを愛用している。
「日本でもいろいろテントサウナが販売されていますが、こちらはポール2本で自立するシンプルなフレーム構造。密閉性が高いことに加え、一人でも設営できるのが特徴です。これさえあれば、熱々のサウナ後に川で冷水浴、大自然の中での外気浴という最高のルーティンが待っています」。
マイナス20℃のロシアの極寒地にも耐えうるように作られた堅牢なサウナは、秋冬のキャンプにももってこい。テントの両サイドには透明の窓がついているので、外の景色も同時に楽しめる。
| 推薦人 建築家・起業家 谷尻 誠さん(47歳) 建築設計事務所「SUPPOSE DESIGN OFFICE」の代表であり、絶景不動産、自然環境を生かしたネイチャーデベロップ事業を行う「DAICHI」も手掛ける。子育ての一環でキャンプを始め、暇を見つけては野遊びへと出かけている。 |
②「テンマクデザイン」のブラックサミットGG8
外遊びをしながら世界を放浪し、’90年代初頭からアウトドアプロダクツの開発にも関わってきた野上さん。こちらは2016年に自身が開発したシェルターで、今年テンマクデザインで製品化されたという。
「毎年ひと張りずつテントを手作りするのが趣味で、構想を練っては、設計図を書いて、1/100模型を作って……を繰り返してきました。そのなかで生まれた画期的なシェルターなんです」。
多彩なバリエーションで張ることができるツインポールシェルターで、コットを最大8台入れられる広さを誇る。裾部分を張り上げればタープのように使えるのもポイント。また、シェルターの悩みである結露の処理など、玄人が唸る小技が盛り込まれている。
| 推薦人 シエスタプラネット代表/クリエイター 野上真一さん(54歳) 90年代に人気を博した雑誌「アウトドアイクイップメント」編集長就任以降、アウトドアライフスタイル誌「HUNT」創刊など編集長職を歴任。また60カ国以上でサー フ&キャンプを実践。日々、波乗りに勤しみ自由な暮らしを送る。 |
③「テンマクデザイン」のホーボーネスト2
料理人としてのみならず、アウトドアのプロとしてもメディアに出ることの多いA-sukeさんがレコメンドするのは、これまたテンマクデザインのテント。
「スペックだけ見ると絶対的に秀でた数字は特にはないし、重量や快適性など部分的に見ればもっと優れたテントはあります。しかし、設営と撤収の速さ、耐風性、快適性、丈夫さなどを総合的に見れば、これを超えるものはなかなかありません」。
アウトドアライターのホーボージュンさんが監修したテントで、苛酷な遠征にも打ってつけだ。
| 推薦人 「アウトドアカフェ ベースキャンプ」店主 A-sukeさん(42歳) キャンプ歴30年以上。釣り、カヤック、ハンティング、自転車、バイク、スノーボード……と、外遊びに精通している。アウトドア料理の著書も多数手掛けるほか、アウトドアグッズのプロデュースも行っている。 |
④「ナンガ×キャルオーライン」のダウンシュラフ
続いては、大桃さんが選んだ、個性を大切にしたいキャンパーにオススメの新作シュラフ。
「今年9月にリリースとなった、キャルオーラインがナンガに別注をかけたシュラフです。特徴は何といっても、10色の生地を使用したクレイジーカラー。これなら人と被る心配もなし。使用頻度が高い中綿量をチョイスしているので一年を通して使えます」。
もととなったのは“シュラフカバーのいらない寝袋”でお馴染みのナンガのオーロラシリーズ。国内で精製した高品質ダウンを独自開発のキルト構造で封入。透湿防水の生地により、就寝中もシュラフ内を快適な状態に保ってくれる。
高度な技術が費やされているため高額だが、ナンガのダウンシュラフは永久保証。長い目でみればとってもお得なのだ!
| 推薦人 ユナイトナイン プレス 大桃祥弘さん(34歳) キャンプ歴5年。オーシャンズでもお馴染みのブランドを取り扱うショールーム「ユナイトナイン 」のPR担当。キャンプやハイキングと山寄りの外遊びをメインに、最近ではサーフィンにも挑戦。ファッションとアウトドアの接点を自ら広げている。 |
2/2