④「ソト」のストームブレイカー SOD-372
ガスとガソリンの両方が使える、日本の市場ではそれまで存在しなかった画期的なストーブは、ベテランアウトドア編集者の野上さんがセレクト。2万円を少し超えるものの、中身を知ればその価値を納得してもらえるはずだ。
「アウトドアで使うアイテムはなるべくシンプルで壊れにくく、燃料も入手しやすいものが良い。そう考えて薬局でも燃料が買えるアルコールストーブも好んで使いますが、火力調整が難しい。だから調理機能に優れ、レギュラーガソリンが使えるストームブレイカーの出番が多くなるんですよね」。
ストームブレイカーはレギュラーガソリンのほかにOD缶も使用でき、2種類の燃料から選択できるのが頼もしい。
| 推薦人 シエスタプラネット代表/クリエイター 野上真一さん(54歳) 90年代に人気を博した雑誌「アウトドアイクイップメント」編集長就任以降、アウトドアライフスタイル誌「HUNT」創刊など編集長職を歴任。また60カ国以上でサー フ&キャンプを実践。日々、波乗りに勤しみ自由な暮らしを送る。 |
⑤「グレンスフォッシュ ブルックス」の手斧と「ソロストーブ」のライト+ポット
ブッシュクラフト寄りのキャンプを楽しんでいるというテイクアンドサンズのデザイナー、山沢さん。彼が愛用する2つのアイテムの中から、まずは手斧をご紹介。
「キャンプに行くときに手斧も持っていって、焚き付けを作る際に使っています。同じ用途に鉈がありますが、グレンスフォッシュのハンドハチェットは斧頭が重いため作業がラク。持ち手も握りやすく、そんなに力を入れずに薪を小さくできるのでオススメです」。
熟練した職人の手によって作られる本アイテムは、スウェーデン王室認定の刻印入り。
ファイヤーサイドでは柄の有償交換サービスを行っているため、長い目線で見ても買いな手斧と言えるだろう。さらに、クッカーとストーブがセットになった、ソロキャンプにも便利なアイテムもリコメンド。
「私一人のソロキャンプの場合、料理から焚き火までこのワンセットで万事問題なし。燃料は小枝などを燃やしてもいいし、雨でそれらが濡れている場合などは、アルコールバーナーをセットして使うこともできます。ガスよりも若干手間はかかりますが、『火を焚く』楽しさを味わえるのが魅力ですね」。
ポットの中にこれらすべての道具が収まるコンパクト設計。静かにアウトドアを愉しむのに最適だ。
| 推薦人 テイクアンドサンズ デザイナー 山沢岳史さん キャンプ歴35年。少年時代のボーイスカウトで自然に魅せられ、今では自然にマッチするヘビーデューティーな服を作ることがライフワークに。時間を見つけては愛車のディフェンダーを駆って山へ行き、夏はテンカラ、冬は狩猟を嗜む。 |
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これまでと打って変わって男臭いアイテムが並んだ今回。アウトドアで非日常を愉しむならば、このぐらいの趣があふれても楽しいはずだ。
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