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さて、汐音さんは雪深い富山市で生まれ育つ。
今年の冬は1m近い積雪量があった。
小中学校時代は県のクラブチームで、高校では学校の部活でサッカーに打ち込んだ。高校時代のポジションはセンターバック、いわゆるディフェンスだ。
得意なプレイは相手からボールを奪うインターセプト。
富山のグルメ情報も教えてもらった。
「白エビとかホタルイカとか。とにかく、魚介類がめっちゃ美味しいです。ホタルイカ漁は毎年3月1日に解禁されて、大量の水揚げがあります」。
叔父さんが送ってくれた滑川産のホタルイカは、茹でて生姜醤油で食べた。
そんなこんなで上京したわけだが、人の多さに驚いたそうだ。
「お気に入りスポットは渋谷パルコの屋上です。富山の自然の美しさにも感動しますが、東京では高いところから眺めるビルの高さに驚きました」。
いつか、別の場所の夜景を見に行きたいとのこと。
最近、自分で作ったヒット料理は餃子。たっぷりのニラ、キャベツ、そしてひき肉を入れた。
「野菜を多めにしたので、ヘルシーな餃子になったと思います」。
ここ、「ボブン」では今年の6月からオープニングスタッフとして働いている。店長の茂田井大造さん(39歳)は言う。
「非常に真面目だし、何事にも一生懸命取り組むタイプ。接客というかコミュニケーション能力が高いですね」。
一方で、一緒に働いている女性スタッフは「めっちゃ明るくて話しやすい」と褒める。
本人は「やらかした系の失敗が多い」と言うが、周囲からは高い評価を受けている。
ところで、暖簾が気になる。茂田井さん、あの向こうにも席があるんですか?
雰囲気はちょっと異なるようだが……。
「あっちは『酒場 ダルマ』という系列店なんです。国産ウイスキーをメインとしながら、世界の5大ウイスキーも取り揃えています」。
あえて壁で仕切らないというのが面白い。
世に平穏が戻ったら最高のハシゴ酒ができるじゃないか。
フードメニューも酒が進むものばかり。
では、汐音さん。最後に読者へのメッセージをお願いしますね。
“映える”インスタ写真を見て訪れる客も多いそうだ。
【取材協力】
感動ボブン
東京都千代田区内神田3-14-8 ニシザワビルB1F
電話:03-6260-7260
www.instagram.com/camdong.bobun/
「看板娘という名の愉悦」Vol.164
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
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石原たきび=取材・文


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