若い人たちにも、もっと手軽に古着を手にとってもらう文化を作りたい――。
パタゴニア東京・渋谷ストアで開催中の「Worn Wear ポップアップストア」。オフィシャルの古着が約1000点も並ぶが、そこでは同時に「必要ないものは買わないで」とも呼びかけられており、大きな話題となっている。背景には、地球の寿命を慮るパタゴニアの使命感があった。
いろんな意味でこの夏、最注目のポップアップストア、その深淵なる世界をご覧あれ〜。
動画はコチラ!
「新品以上の価値がある古着」って何?
「特に若い人たちに、もっと古着を手軽に選んでもらう文化や習慣を作りたい。そう考えて、今回のポップアップストアを開催しました」。
そう語るのは、リテール オペレーションシニアマネージャーの佐藤拓也さんだ。
「新たに物を買うとき、新品のなかから選ぶことが多いと思います。最近はeコマースで買う機会も増えたでしょう。でも、実際に店で着てみたら古着で十分だと考える人は大勢います。ここでは、実際に古着に触ってもらいたいと思います」。
店内に並ぶのは、パタゴニアのスタッフたちから買い取った中古品や、客のニーズに合わなかったアイテムの数々。ダウンからシェル、パンツからギア類まで、あらゆるジャンルが揃っており、これらをすべて検品して洗濯、ダメージのあるものはリペアしたうえで再販している。
実際に見てみると、多少の使用感こそあるものの、どれも綺麗で長く付き合っていけそうなものばかり。価格帯は定価の半額が目安だが、商品の状態に応じてランク分けされているという。
パタゴニアの創設者、イヴォン・シュイナードは「最高のジャケットは既に作られたものである」と言ったそうだ。
地球に負荷をかけることなく、シェアして使い続ける。そこには新品以上の価値があるというのがパタゴニアの流儀なのである。
2/3