どんなスタイルにも合わせやすく、他人と被っても気にならない。だからこそ、履き潰すたびにリピ買いしたくなる。
多くの人にとって、コンバースのオールスターはそんな存在だ。
だが、この度デビューした「ロングライフ」シリーズは、そんなコンバースとはひと味違う。
基本のデザインは変わらないものの、“履き潰して買い替える”というローテクスニーカーの宿命を、見事に変える一足だ。ロングライフの名のとおり、長く履くことを前提に作られたオールスターである。
その第1弾としてリリースされるのは、こちらの一足。アウトソールからシューレースに至るまでオールブラックでクールな印象だ。
パッと見ブーツのようにも思えるが、アッパーにはお馴染みのオールスターのアンクルパッチも施されている。
ディテールを見ていこう。アッパーにはワックスレザーを使用。耐久性に優れていることは言わずもがなだが、履き続けるうちに経年変化でいい味が出てくるのも魅力だ。
この一足が“ロングライフ”と謳う理由は、もちろんそれだけではない。
アウトソールにはビブラム社製のソールを。アウトドアブーツなどでお馴染みのこのソールは、高い機能性を誇り、丈夫で長持ち。
しかも、張り替えられるようになっている。
さらに細かい部分にも、長く履くための工夫を凝らした。
シューレースにはワックスコーティングを施し、耐久性を高めている。光沢のある風合いが上質な雰囲気も醸し出す。
また、スポーツシューズなどによく使われるオーソライト製インソールを採用することで、優れたクッション性や通気性を備えているのも特徴。
履き心地が良く、“長く履きたい一足”でもある。
しかもシューレースとインソールは別売品もラインナップ。ダメになったら交換できるので、その点でもポイントが高い。
これまでのオールスター、いやローテクスニーカーの概念を変えるような、画期的なアプローチのコンバース。
ひとつのものを大切に履き続けるという意識の積み重ねは、SDGsの目標達成にもつながっていく。ファッションの目指すべき未来を体現したモデルでもあるのだ。
とはいえ、革ジャンのように、経年変化を楽しみながら育てる“遊び”の余白もしっかり残されているのもうれしいところ。
発売は9月下旬予定だ。
「一足持っておいて損はない」のは、これまでと変わらないけれど、今までよりも圧倒的に長く、我々のスニーカーライフに寄り添ってくれる存在になりそうだ。
[問い合わせ]コンバースインフォメーションセンター0120-819-217https://converse.co.jp外山壮一=文