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エルドレッソ・阿久澤 隆さんに話を聞いてきた

2016年からエルドレッソをスタートさせている阿久澤 隆さんは、それとは別にアールディーズというファッションブランドで人気を収めている。
インパクトのある色柄を得意としていて、サイケ、ヒッピー、ラブ&ジョークといったキーワードで語られることが多い。
阿久澤 隆●1976年生まれ。群馬県出身。学生時代は箱根駅伝への出場を夢見て陸上競技に打ち込むも挫折し、ファッションの道へ。2004年に立ち上げた自身のブランド「アールディーズ」はフェスを中心に火が付き、現在では海外にも販路を広げている。2016年、自身の世界観をランニングアイテムに落とし込んだ「エルドレッソ」をスタート。
「もともとは群馬の田舎で陸上競技をやっていて、髪型は坊主、ファッションには興味がなかったんです。大学にもスポーツ推薦で、箱根を目指して駅伝の準強豪校に進学しました。でも途中で限界を感じ、その道はスッパリと諦めることになったんですけど」。
転機となったのは、寮生活で隣の部屋だった友人が裏原宿系のストリートファッションにハマっていたこと。都心へ繰り出すうちに、下北沢界隈の古着カルチャーに没頭していく。
「それまである意味抑圧されていた分、一気にハマッて濃い時間を過ごしました。セレクトショップでアルバイトをして、先に挙げた友人と一緒にブランドを立ち上げて……。なんとなく流れにのっていたら、最終的には自分でブランドやショップを手掛けるようになっていました」。

 
デザイナーの個人的な趣味が全開のアールディーズは、フェスやストリートを中心に火が付き、今では海外にも販路を広げている。
「再び走りはじめたのはここ数年のことで、山梨県のセレクトショップの方にトレイルランの大会に誘われたことがきっかけです。それから少しして、そのオーナーがランニングの専門店を出すと。そこでショップのスペシャルアイテムとしてキャップをオーダーしてくださったんです」。
個性的なランニングキャップはエルドレッソの人気アイテムのひとつ。松尾忠尚さんの私物。
そのショップは「道がまっすぐ」という店で、阿久澤さんは忘れがたい店名にちなんだ「ミチガマ」というレタードのキャップをデザインした。
「それが有難いことに大好評で(笑)。山梨のランニングイベントに参加していると、『あのキャップを作った人ですよね』と声を掛けられるようになったんですよ。
トレイルランやランニングのコミュニティには着る人と作る人が一体となって作り上げるカルチャーがある。それが新鮮というか面白くて、スポーツシーンで使えるアイテムにも本腰になろうとエルドレッソを立ち上げることになりました」。


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