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2021.09.02

かぞく

「学び」をアップデート。子供のためにも知っておきたいアクティブ・ラーニングって?

当記事は「ボーネルンドの教育・保育関係者のための情報サイト PLAYSCAPE」の提供記事です。元記事はこちら

大切なのは、一生続く“学びたい気持ち”

「アクティブ・ラーニング」という言葉を知っていますか?
これは、教師の説明を聞く受動的な授業ではなく、議論や行動を通して学習者自らが能動的に学習するための指導方法のこと。
グローバル化、多様化、そして情報化するこれからの社会の中で、自ら考え、行動できる能力が求められていることから世界中で注目され、実践され始めています。
日本でも、2017年に発表された文部科学省の学習指導要領の中で、アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善が求められ、話題となりました。古くから幼児教育の現場では、アクティブ・ラーニングが実践されている施設もありましたが、最近では一部の大学や高校が本格的に取り入れ、実績を上げているようです。
そして、2020年の教育改革により、大学入試の内容が変わります。それに対応するため、高校の授業内容も変化し、さらに中学校、そして小学校…というように、今、ほぼ同時に全学校関係者が課題に直面している状態といえます。
ここで重要なのがアクティブ・ラーニングが持っている本来の意味は何かということ。もっと豊かで可能性の広がる考え方であるはずなのに、このままでは“受験のためだけ”ということになってしまうのではないでしょうか。

一般的に『できるだけ早く』とか『いまできるように鍛える』ことが教育だととらえられがちですが、『ママに言われたから』『やったら褒められるから』という動機が一生続くことはありません。
ボーネルンドは『生涯続く学びたい気持ち』を持つことが最も大切だと考えています。その気持ちは子どものときのあそびを通じて育むもの。
あそびの中での小さな気づき、楽しかったと前向きに思えた記憶や経験を、子どもたちの柔軟な脳にひとつひとつ積み上げていくことこそが、「生涯学びたい」という気持ちを育むのだと考えています。
この点で、世界には参考にできる先進事例があります。たとえばオランダでは「アクティブ・ラーニング」的な取り組みを、すでに実践しています。そこには、今後私たちが目指したい教育法のヒントが見つかります。
オランダでは、1895年に幼稚園が廃止されました。幼児教育は小学校からスタートします。小学校には、早くて3歳から入ることができます。小学2年生は7歳からとなっていますが、1年生の一学年には4〜6歳の子どもが混在しているのです。
個人差がいちばん大きい年齢層なので、文字が読めたり書けたりする子、数が数えられる子もいれば数えられない子もいます。さまざまな成熟度の子どもたちをだいたい20〜25人くらいでひとクラスにまとめ、担任の先生は一人です。子どもの人数が少なくはない中で、先生は効率よく授業を行わなければなりません。
ですから当然、子ども同士の学び合いが活発に行われます。遊具も、年齢ごとのあそび道具をそろえるスペースがないため、ひとつの道具でも年齢や発達段階に応じてさまざまに取り組めるよう、シンプルなものが厳選されて置かれています。
小さな子には一見遊び方が難しそうでも、先生が少し助言することで子ども一人でも遊べるような道具が教材として選ばれ、教室に置かれているのです。
これらの取り組みは、家庭でも取り入れられるものだと私たちは考えています。同じあそび道具であっても、3歳のときには3歳なりの遊び方、6歳には6歳の遊び方があるということです。



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