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では、具体的にはどのぐらいの量が適量なのでしょうか?
まず、自分に最適なエネルギー摂取量を算出します。
注)糖尿病の人は血糖値、合併症の有無なども考慮して、指示エネルギーが決められます。上記の計算式は目安ですので、糖尿病と診断された人は医師の指導に従ってください。
それをもとに、1日にとる糖質量の目安を計算します。糖質量は3大エネルギーの比率(PFCバランス)で求められます。
炭水化物(糖質):55〜60%
たんぱく質:15~20%
脂質:20~25%
例)
適正エネルギー量が1920kcalの人の場合:糖質55%で算出すると
→1920×0.55=1056kcal
糖質のエネルギーは1gで4kcalですから、
1056÷4=264g
→これが糖質量の目安です。
なお、糖質の摂取目安量は調味料などを含む全体量である点には注意が必要です。
1日にとる糖質量の目安がわかったら、自分に適した主食の量を設定し、きちんと計量して毎日、一定量とるようにします。
ふだん使っている茶碗によそってみて、その量を見て覚えておくと、適量を守りやすくなります。適当にごはん茶碗に盛っていると、気づかないうちについ食べすぎてしまいます。慣れるまでは計量をする、その後も、1カ月に1回くらいは計量して、目分量が正しいかどうかを確認するとよいでしょう。

白米より胚芽米や雑穀米を

血糖値をコントロールするカギとなるのが、ごはん、パンといった主食のとり方。糖質を抑えるポイントを知っておきましょう。その1つが「白より茶色」の法則。ごはんなら、白米よりも玄米や胚芽米といった色のついたものを選ぶというものです。
玄米や胚芽米といった精製度の低い米や雑穀を選ぶと、食物繊維が豊富で、かみごたえがあるので満足感がアップします。また、糖質を含む食品の中には、食後血糖値の上がり幅が大きいものと、小さいものがあります。
食後血糖値の上がり幅は、GI(グリセミック・インデックス)という指標で示され、食後血糖値の上がり幅が大きいものは高GI食品、小さいものは低GI食品と呼ばれています。白米は高GI食品で、玄米や雑穀など、精製度の低い食品は低GI食品。白米より玄米のほうが、血糖値の上がり方がゆるやかです。
ただ、これはあくまでも同量でくらべる前提です。玄米のほうが、血糖値が上がりにくいからといってごはん茶碗に2杯食べてしまえば、逆効果になってしまいます。ほどほどに、そしてバランスよく食べることです。


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