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2021.08.27

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ハワイ産唯一の焼酎は入手困難。思いつきから四半世紀、焼酎造りを成功させるまで

当記事は「FLUX」の提供記事です。元記事はこちら

ハワイでの休暇中に思いついたアイデアから時を経て、数々の苦難を乗り越えてハワイアン焼酎カンパニーを創業した平田 憲さん。ハワイでの焼酎作りとそこに至るまでの道のりを追う。
すべては冗談から始まった。
25年前、休暇でハワイを訪れた平田 憲さんは、ハワイの伝統的な発酵食「ポイ」を食べ、「ねばっとした紫のタロイモを使って、ポイ焼酎とかできるんじゃないかな」と友人にさらりと言った。日本での蒸留酒造りの経験はゼロで、商品開発の職につく大阪出身の彼の言葉は、冗談めいたものだった。
だが、それから10年が経ち、平田さんは再びその考えにとらわれた。やり方や理由には触れず、ただ単純に「ハワイで焼酎を造ったら、面白いんじゃないかなと思ったんです」。
冗談から冒険が始まった。彼は、尊敬する焼酎の造り手である万膳利弘さんに弟子入りを志願したのだ。
「まるでカンフー映画みたいでしたね」と平田さんは振り返る。まずは手紙を書き、鹿児島にある万膳酒造の蒸留所を訪れるようになった。万膳さんには断られ続けた。だが、ある日のこと、平田さんと妻の由味子さんは、偶然にも小さなバーで万膳さんと鉢合わせた。
「いろいろなことを話し始めました」と当時を回顧する。「そして、やっと受け入れてもらえました。酔いが回っていたのかもしれませんね」。修業期間は通常10年から15年だが、修業開始時の平田さんは、まもなく40歳になろうとしていた。
3年後には万膳さんから「すぐにでも自分で焼酎を造らないと、年齢のせいでスタートを切れなくなってしまうよ」と言われた。



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